<あらすじ>
自分の名をつけた主人公「コノハ・マグノリア」が可憐に活躍する、恋と魔法の冒険ファンタジー。
中学生の頃に自ら執筆した物語の世界へ転生した佐藤コノハは、なりたかった主人公「コノハ」ではなく、
その妹で稀代の悪女「イアナ・マグノリア」に転生してしまう。
――新感覚!死亡フラグ回避ラブコメ誕生!
<レビュー>
自分の小説の世界に転生してしまう「悪女転生系アニメ」です。
最近の流行に沿って「悪女」とは言いながらも、実際には根は善良な性格で、周囲のイケメンたちから次々と好意を惹かれてしまいます。
近年は「聖女」「悪女」「追放」「令嬢」×「転生」という組み合わせの作品が非常に多く、正直、タイトルだけでは混乱してしまうほどです(笑)。
しかも、どんなタイトルでも主人公は実は善人で、それに気づいた周囲がヒロインを支えていく――という定番の王道展開が多いため、差別化が難しいジャンルでもあります。
そんな中で本作は、「自分の黒歴史(=過去に書いた小説)」の世界に転生してしまうという点が特徴的です。
物語を執筆してから年月が経っているため、内容を断片的にしか覚えておらず、
本来なら未来を知っているはずの主人公が、記憶の曖昧さから後手に回ってしまうのが面白い設定です。
しかし、後手に回ることで物語に緊張感が生まれ、さらにシリアスな場面でその記憶がよみがえることで、
後手から一転して主導権を握る展開が訪れる――このバランスが非常に絶妙です。
また、ヒロインが原作者であるため、物語そのものに介入し、不幸なイベントを回避しようとする過程で世界が少しずつ歪んでいきます。
ところが、まるで修正力が働くかのように、再び本来の不幸なシナリオへと戻ろうとする。
この「運命の修正」が描かれることで、主人公が知り得ないエピソードが新たに発生し、自己創作と運命のせめぎ合いという興味深い構図が生まれています。
全体としては、王道の設定やネタを重ねていくタイプの作品ですが、
「自作世界への転生」というテーマをうまく生かして個性を出しており、
転生ファンタジーが好きな方には十分おすすめできる作品です。
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