<あらすじ>
3学期を迎え、DクラスからCクラスに昇格した綾小路たちは、林間学校へと向かう。
これまで敵として争っていた他のクラスの生徒たちとも協力しなければ、
高得点を得ることができない状況、そして何よりボーダーラインに届かなかった
グループからは退学者が出るというルールに慄く一同。
波乱を呼ぶ激動の3学期が今、幕を開ける!
<レビュー>
よう実3期の第2エピソードのレビューです。
エピソードは「林間学校」と「クラス内投票」の2つに分かれています。
「林間学校編」では、いわゆるユニットシャッフルが行われます。敵味方に関係なくメンバーをシャッフルし、これまでにはない組み合わせで新鮮さを出そうとしたエピソードです。
「よう実」では、各クラスの「裏ボス」が中心となってクラスを組織し、戦略を練る物語が主軸です。そのため、個人的にはユニットシャッフルの試みはあまり響きませんでした。印象に残る頭脳戦は少なく、確かに新鮮さはありましたが、同じクラスの生徒が密かに裏で協力し合う様子は組織戦の雰囲気を感じさせました。しかし、「よう実」の世界観には少し違和感がありました。
一方で、「クラス内投票」編は大いに興味を引きました。これも組織戦ではなく、学校側との駆け引きがテーマですが、裏ボスがしっかりとその役割を果たし、悩み、策を練る様子が「よう実」らしいエピソードで、楽しく視聴できました。
特に、一ノ瀬が「誰も退学にさせたくない」という意志と、1-Dの伊吹をはじめとする生徒たちが「龍園を退学にさせたくない」と願う心情が、最終的に綾小路の見事な機転によって解決されるシナリオは素晴らしかったです。
さらに、一ノ瀬と同様に「誰も退学にさせたくない」と願いつつも、行動力や資質が劣る平田が解決策を見出せずに絶望し、「闇落ち」する過程は、非常に迫力があり印象的でした。これまでの優等生の仮面が剥がれ落ちるシーンは特に印象深いです。
1年生の物語もいよいよクライマックスに近づいてきました。本作品は毎週の視聴が楽しみです。