2026年6月16日火曜日

【コラム】『人類アンチ種族神』の連載を経て

こんばんは。管理人の緑茶です。


さて、本日は現在推敲中の『人類アンチ種族神』を題材に、執筆作業で苦労している点や、1年間の執筆で得た経験をご紹介したいと思います。


目的は、これから小説を書こうと思っている方への参考資料です。


あくまで私が実際に書いてみて感じたことなので、すべての人に当てはまるわけではありません。

ただ、これから長編を書いてみたい方や、途中で筆が止まってしまった方の参考になれば幸いです。


では始めます。


① 初めての長編ほど、プロットがあると楽です。


まずこれです。


粗くてもいいので、起承転結を最初に書いておくとかなり楽です。


例)


起:朝起きたら幽体離脱ができるようになっていた。

承:幽体離脱を楽しんだ。

転:霊術師と出会い、悪霊退治をすることになる。

結:悪霊を倒したが、幽体離脱の力は失ってしまった。


このくらい粗くても、ないよりはずっと楽です。


物語を書いている途中で迷ったときに、

「今はどこへ向かっている話なのか」

を確認できるからです。


② 人物と世界をデザインします。


主人公、ヒロイン、住んでいる世界や時代などをここで決めます。


これは反省ですが、人物像を抽象的に作ってしまうと、執筆後半にかなり苦労します。


主要な登場人物は、できるだけ細かく設定しておいたほうが楽です。

脳内で主人公やヒロインがある程度会話できるくらいまで育てておくと、後半の執筆がかなり進めやすくなります。


この作業をしておくと、後半は登場人物が勝手に動くようになってくれます。


もちろん、本当に勝手に動くわけではありません。

ただ、「この人物ならこう言う」「この状況ならこう動く」という芯が作者の中にあるので、キャラクターがぶれにくくなります。


③ 結末は最初に考えておくと楽です。


多くのWEB小説が完結しません。


個人的な分析ですが、「見せたい場面」や「楽しそうな設定」から書き始めて、最後の着地を決めていないケースも多いのではないかと思います。


もちろん、書きながら終わりを決めていく方法もあります。

商業レベルの作家や、物語を走らせながら整えられる人なら、それでも十分可能だと思います。


ゴールのないマラソンは、やはり非常にハードです。


最終話の細部まで決める必要はありません。

しかし、「この物語はどこに着地するのか」というゴールだけは、ある程度決めておいたほうが楽だと思います。


『人類アンチ種族神』の場合は、すでに1話目の時点で最終話の結末は決まっていました。


④ スランプで書けなくても、物語との接点は切らさないほうがいいです。


長い執筆期間の作品では、どうしても筆が乗らない時期があります。


そのときに完全に筆を止めてしまうと、再開するときにかなりのパワーが必要でした。


1行でも2行でもいいので、執筆習慣は崩さない。

あるいは、本文が書けない日でも、次の展開のメモだけ残す。

キャラクターのセリフだけ書く。

設定を見直す。


それだけでも、物語との接点を保つことができます。


もちろん、無理をして壊れる必要はありません。

休むこと自体は悪いことではないと思います。


ただ、完全に離れてしまうと戻るのが大変なので、少しでも作品に触れておくことは大事だと感じました。


――――


終わりに。


長々と講釈できるほど売れているわけではないので、これはあくまで、実際に執筆してみた私の経験談です。


皆様には、皆様に合ったやり方が他にもあるかもしれません。


ただ、もしうまくいかなくてやり方を変えようと思ったときに、この記事が少しでも参考になれば幸いです。


お互い、よい執筆活動ができるといいですね!


私も最終話の推敲作業を全力で行っています!

2026年6月14日日曜日

人類アンチ種族神Ⅴ《ターニングポイント⑮_5/5_神の毒》(未完結バージョン)

 ※人類アンチ種族神Ⅴ《ターニングポイント⑮_5/5_神の毒》を掲載しますが

まだ、私が納得していない状態ですので、途中までとなります。


最後の最後、結末部分は納得がいくまで推敲して、改めて掲載します。

2026年6月11日木曜日

レプリカだって、恋をする。(一部レビュー)

<あらすじ>

愛川素直の身代わりとして、目立たないように日常をやり過ごす『レプリカ』のナオ。

素直が行きたくないときは代わりに学校に行き、勉強や運動を頑張るのも、すべてはオリジナルである素直を助けるため……。

それなのに――ある日、恋に落ちてしまう。


 <レビュー>

※以下、アニメ序盤以降の展開に触れています。未視聴の方はご注意ください。

謎の力で愛川素直のレプリカとして呼び出される主人公の、不思議な青春を描く物語です。


前回のレビューでは、オリジナルである愛川素直と主人公ナオの関係性が、変わり始めた兆しについて書きました。


どうやら愛川素直は、ナオと共存する道を選ぶようです。

さぼりがちだった勉強にも積極的に取り組み、学校へも真面目に通うようになりました。


表面上の展開はすごく良いです。


しかし、作品としては不穏です。


まず、同じレプリカだった涼先輩は、全校生徒の前で消えました。

これは、入院中のオリジナルが死亡したためだと作中で明かされます。


全校生徒の前で突然消えたのですから、本来なら大騒ぎになります。

しかし、「魂になってお別れに来てくれた」という解釈で収まっていきます。


けれど、レプリカであるナオは違います。


涼がレプリカであること。

そして、オリジナルの死によって消えたこと。

その両方を理解しています。


ナオにとっては、先輩の死ではなく、同族の死です。


どれだけオリジナルに尽くしても、どれだけレプリカが頑張っても、越えられない壁がある。

ナオはそこを突きつけられたように見えます。


この描写は、以前ナオが電車にはねられて死んだものの、オリジナルが無事だったため復活できた、というポジティブな出来事への反証になっています。


オリジナルが無事なら、ナオは戻ってこられる。

しかし、オリジナルが死ねば、レプリカは消える。


いつ消えるか分からない。


この事実を視聴者にあえて見せる理由が、とても怖く感じました。


そして、その恐怖を補強する状況もあります。


愛川素直が、嫌なことをレプリカに任せず、自分でやるようになりました。

これは人間的な成長です。


しかし同時に、その成長こそが、ナオの存在理由を揺らしているようにも見えます。


ナオは、愛川素直が嫌なことから逃避するために呼び出されるレプリカです。

まだ精神的に不安定で幼い愛川素直の弱い部分が、ナオの存在理由でもあります。


もし愛川素直が成長し、精神的に安定し、ナオを必要としなくなったとき。

それが無自覚かもしれませんし、自覚してのことかもしれませんが、ナオはどうなってしまうのでしょうか。


涼先輩の消失は、その答えを暗示しているようにも見えました。


表面上は、素直とナオの関係が良い方向へ進んでいる。

けれど、その先に待っているものが本当に幸せなのかは、まだ分からない。


そう思わせる、怖いエピソードでした。



2026年6月9日火曜日

【軽い日記的なもの】やぶ蚊・殺戮マシーン

※昨日のお知らせの通り、小説の最終回は日曜日掲載です。

 こんばんは!管理人の緑茶です。この手の話は昔の日記でも自分の体験として書いた気がしますが、今回は目の前で目撃したので、その情景を文字に起こしてみたいと思います。


まず、"マシーン"の正体は甥っ子のお友達・A君。敏感肌らしく、蚊が止まった瞬間に「自分のどの部位に止まったか」が分かるのだそうです。そんなA君、公園の隅にある藪のそばへものすごく無邪気に入り込むと、「見ててー」と一言。

意味も分からないまま私と甥っ子が少し離れて見ていると、「パチン」「パチン」と自分の体を叩き始めたのです。つまり彼は、敏感肌を活かして、蚊が止まった瞬間にその部位を叩いて撃退していたわけですね。


あまりに猛烈に叩くので、蚊から何かウイルスでももらったら大変です。だんだん激しくなってきたところで「止めときなさい!」と連れ戻したのですが……近くで見ると、結構な血だらけ。というか、返り血(?)だらけでビックリしました。


慌ててご両親を呼びに行って報告すると、「最近ハマっていて困っている」とのこと。マイブームが"やぶ蚊・殺戮マシーン"だなんて……。


しかもご両親が「A君が立っていた場所を見てみてください」と言うので、虫よけスプレーをしっかりかけてから見に行ってみると……無数の蚊の死体が。子供で体が小さい分、狭い範囲に集中して落ちていたのもありますが、それにしても30匹前後はいたと思います。


子供特有の高い体温に引き寄せられて群がってきた蚊が、止まった端から次々と返り討ちに。裏を返せば、撃退できていなければ、あれだけの数の蚊に刺されていたということです。


自分の甥っ子を眺めながら、蚊には気を付けようとしみじみ思いました。今回は比較的郊外のやぶ蚊だったのであの程度で済みましたが、私の田舎のゴッツイ蚊が相手だったらどうなっていたんだろう……。ふと、ちょっと怖い光景が脳裏をよぎってしまいました。

2026年6月8日月曜日

6/9(火曜日)は小説ではなく日記記事になります。

 6/9は小説ではなく日記記事になります。

一年間連載した小説の最終回といことで、納得のいく最終回にすべく日曜日の更新と入れ替えさせていただきます。

予定:火曜日:日曜日分の日記記事

   木曜日:通常のアニメレビュー

   日曜日:人類アンチ種族神の最終回 ⑮ 5/5  -神の毒-

このように変則掲載となりますので、ご了承ください。





2026年6月7日日曜日

転生したらスライムだった件 4期73~81話(一部レビュー)

<あらすじ>
種族の壁を越え、手を取り合い、繁栄していく魔国連邦テンペスト。
しかし、その裏で魔王リムルの台頭を危険視する者たちがいた。
シルトロッゾ王国五大老の長である
元〝勇者〟グランベル・ロッゾとその孫娘、マリアベル・ロッゾ。
支配による人類守護を掲げるグランベルとマリアベルは策謀を巡らせ、リムルと激突する。


<レビュー>

転スラ4期も、マリアベルとの直接対決に入りました。
そこで、ここまでを振り返ってレビューしたいと思います。

まず、大きく感じたのは、本作の良さである「会話劇」を残しつつ、視聴者を飽きさせない工夫が多々あったことです。

分かりやすい例を出すと、西方諸国評議会のシーンです。
以前の転スラであれば、2話くらい使って議論を「言葉」でリアルに表現していたと思います。

ですが、4期は違います。
重要な議論の中でも、要点と会話の応酬だけを見せる。
しかし、それを長く続けず、その裏にある陰謀や騒動にスポットを当てる。
その結果、会話シーン自体はかなり圧縮されています。

会話を圧縮する。
視聴者の想像にゆだねる。
会話ではなく、場面転換や映像で事実を伝える。

こうした手法によって、会話劇の弱点だった「視覚的な刺激の弱さ」をうまく改善していると感じました。

また、シナリオもテンポよく進んでいきます。
舞台はテンペストから始まり、ダンジョン制作、ダンジョンのボスとして戦うアクションシーンへと移ります。

さらに、西方諸国評議会、乱入騒動、新しい転生者、古代遺跡アムリタ調査と、多彩に変化していきます。

ダンジョン制作と、ボスとしての立ち回りエピソードは、その要素だけで外伝一作が作れそうなポテンシャルのあるエピソードでした。
しかし、そこを長く引っ張らず、贅沢に面白い部分だけを抽出して、次の展開へ移っています。

そして、ついに3期から伏線が張られていたマリアベルとの直接対決になります。
この入り方も、転スラらしくて素晴らしい導入でした。

いきなり殴り合うのではなく、まず前哨戦があり、一度アクションを見せる。
そこからマリアベルが現れ、舌戦を繰り広げる。

舌戦の内容も、互いの正義と信条をぶつけ合う形になっており、会話劇を強みとする本作らしい内容でした。


次回82話では、マリアベルとの対決が描かれると思われます。

マリアベル本人は後方支援型の能力に見えるので、どのような展開になるのか楽しみです。




2026年6月4日木曜日

灰原くんの強くて青春ニューゲーム(一部レビュー)

<あらすじ>

就職を目前に控えた青年・灰原夏希。

かつて高校デビューに失敗して以来、

灰色の青春時代を過ごしてきた夏希は、

ある日、突然大学4年生→高校入学直前にタイムリープしていた!?

果たして夏希は、憧れの青春をやりなおせるのか――!?

<レビュー>

タイムリープ×強くてニューゲーム×ラブコメの作品です。

構成する3要素が単体でも興味を惹きやすいのですが、それを3つも重ねてしまった、贅沢かつシナリオ力の問われる作品です。


初見で良かった部分は、個性が強い3要素が、主人公の「高校生活をやり直したい」という一つの目標でつながり、バラバラになっていないという点です。


「恋愛・青春に後悔がある」

→「高校時代に戻りたい」

→「なぜか戻れた!」

→「記憶や技能は大人のときのままだ!」

→「高校生活をやり直すぞ!」


という流れで、自然に要素がつながっています。


そしてもう一つ、本作の興味深いところは、観測する立場によって、同じ人物でも見えているものがまったく違うという部分です。


主人公は最初の高校生活で、「未熟な自分」が「キラキラした他人の青春」を見て、表面的な憧れを持っていました。


二周目では、「成熟した自分」が「キラキラした自分の青春」を俯瞰で見て、内面的な悩みや関係性を知り、憧れは体験に変わります。


見えている世界は同じはずですが、外から見ていたキラキラも、中から見れば、自分と同じような悩みを持っていて、決して単純なものではありません。

視聴者もそれに気づいていくような構成になっています。


さらに、本作は要素のバランスも良いです。


要所で過去の自分との対比を回想することで、タイムリープとしての設定も風化しません。

アルバイトやイベントでは、強くてニューゲーム要素が輝きます。


そしてラブコメ部分では、一周目に告白した女子と親密な仲になっていきます。

しかし同時に、一周目では興味を持っていなかった別の女性からアプローチを受けてしまいます。


二人の女性だけではなく、二周目では多くの女子生徒が主人公と関わり、内面に秘める「成熟した大人の思考」に興味を持っていきます。

つまり、ラブコメでありながら、微量なハーレム要素まで盛り込んでいるのです。


それでも、シナリオは破綻していません。


それどころか、各エピソードには分かりやすいテーマもあり、ヒロインの悩みや恋愛感情、一周目には見えなかったコンプレックスなど、キャラクターごとに輝く場面が用意されています。


青春は一人ではできません。


それだけに、周りの人物の掘り下げも重要なのですが、この作品はそこを見事に描けていると思います。


あとは、残り数話での着地が気になります。

第2期へ続くのか、ここで一区切りをつけるのか。

区切るなら、どう終わるのか。


原作は2026年6月に完結したばかりです。

そのタイミングで放送されているアニメが、第2期へ続く形になるのか、あるいは原作の着地点を踏まえて一区切りをつけるのかも気になります。


どの選択になっても楽しくなりそうで、期待の持てる作品です。