<あらすじ>
幼かった夏の終わり、大切な男友達と約束を交わした。
7年後、都会の高校に転入した隼人が再会した幼馴染は、清楚可憐な美少女になっていた!
田舎と都会、少年と少女、成長した心と身体。
元“男友達”な幼馴染と紡ぐ、青春ラブコメディ開幕!
<レビュー>
タイトルで作風を語るタイプのアニメです。
タイトルを読めば作品の入口がほぼ分かるので、この手法はライトノベルやWEB小説ではかなり見かけるようになりました。
さて、内容ですが、最初からヒロインが主人公に好意を持っているタイプのラブコメです。
特徴的なのは、ヒロインの春希が学校では「清楚可憐な美少女」として擬態していることです。
幼い頃は一人称が「ボク」で、隼人と野山を駆け回っていた春希。
しかし現在は、学校では成績優秀、容姿端麗な高嶺の花として振る舞っています。
そこへ、昔の自分を知る同郷の主人公・隼人がやってくる。
隼人と二人きりになると、春希は昔と同じ口調に戻り、自然な笑顔を見せます。
ラブコメではありますが、「昔の自分に戻れる相手」と再会することで、春希が少しずつ自分らしさを取り戻していく成長要素も含んだ作品です。
設定だけを見ると、かなり尖っています。
昔は男友達だと思っていた幼馴染。
7年後に再会すると清楚可憐な美少女。
しかも、その清楚可憐な姿は学校での擬態。
かなり情報量の多い入口です。
しかし、第1話でこの設定をすぐに明かしてしまうため、作品そのものは意外と王道寄りのラブコメになっています。
キャラクターの作り込みも比較的ライトです。
家族側にもそれぞれ事情はありますが、アニメ序盤では親世代を前面に出さず、若者同士の関係にかなり焦点を絞っています。
春希は一人暮らし。
隼人は妹の姫子と暮らしており、日常的に料理を作っています。
公式サイトのキャラクター紹介も、現時点では主人公、ヒロイン、妹、同級生、地元の友人という5人だけです。
かなり情報量を絞っています。
タイトルや基本設定では足し算をする。
しかし、実際のシナリオでは登場人物や人間関係を引き算する。
この作りによって、特徴的な設定を持ちながらも、気軽に見られるラブコメになっているのだと思います。
これは悪い意味ではありません。
複雑な人間関係や大きな事件を前面に出すのではなく、青春を謳歌する男女を軽快に描いている。
そのため、ラブコメというジャンルが好きな人であれば、かなり入りやすい作品だと思います。
そして個人的に、ひそかに楽しみにしている部分もあります。
時折、都会育ちの友人が野菜作りに失敗し、田舎暮らしの経験がある隼人がアドバイスする場面があります。
これが意外とちゃんとしたアドバイスになっています。
田舎育ちという設定が、単なるプロフィールではなく、主人公の知識として使われているのも面白いところです。
園芸好きな私としては、この小さな園芸パートもひそかに楽しみにしています。