<あらすじ>
佐々木がペットショップで購入したのは、異世界から転生してきた高名な賢者様だった。
『我が名はピエルカルロ、異界の徒にして星の賢者』
ただし、文鳥。
この文鳥との出会いが、佐々木の日常に大きな変化をもたらす! 異世界と現代日本を舞台に繰り広げられる、異世界ファンタジー×異能バトルが幕を開ける!
<レビュー>
異世界と現代を行き来できる主人公・佐々木と、異世界の賢者から文鳥になったピーちゃんを中心に、異世界と現代、それぞれの物語が入り乱れる作品です。
Season1のレビューでも書いたかもしれませんが、本作はとにかく設定特盛作品です。
異世界では商売や貴族との交流、立身出世を描く。一方、現代では政府組織に所属して異能力者と戦う。
さらに魔法少女まで現れ、アパートの隣室には何やら事情を抱えた幸薄そうな少女が住んでいる。
まるで作者が、「これも面白そう」「こっちも入れよう」と思った要素を、すべて詰め込んでいるような作品です。
そんな本作で一番凄いのが、これだけ設定を盛っているのに物語が破綻していないところです。
普通なら、異世界ファンタジー、現代異能、魔法少女というだけでも、それぞれ別作品を作れそうな情報量です。それを一つの作品へ詰め込めば、話が支離滅裂になっても不思議ではありません。
しかし本作は、設定を一気に混ぜません。
異世界へ行けば異世界の物語。
現代の仕事では異能力者。
魔法少女が出てくれば魔法少女のルール。
それぞれの世界をある程度独立させ、視聴者が理解したところで少しずつ別の要素と交差させていきます。
その設定特盛作品が、Season2に入ってさらに加速しました。
今度は、天使と悪魔の代理戦争まで加わります。
Season1第1話を振り返れば、文鳥のピーちゃんと出会い、異世界へ行って商売をしながら、のんびり暮らそうとしていた作品でした。
それがSeason2になると、天使と悪魔、それぞれの使徒が隔離空間で凄惨に殺し合うデスゲームが始まります。
Season1第1話だけ見て、そこからSeason2へ飛んだら、
「同じアニメだよね?」
と思うくらいの変化です。
しかし、不思議なことにSeason1から順番に見ていれば、それほど違和感なく受け入れられます。
異世界。
異能力者。
魔法少女。
一つずつ新しい世界を追加してきたので、
「今度は天使と悪魔か」
と受け入れられてしまうのです。
この設定追加の段階設計は、かなり上手いと思います。
アニメ側の情報整理もうまくいっています。
複雑な設定を全部ナレーションで説明するのではなく、セリフや回想、実際に起きる現象などへ情報を分散しています。
そのため情報量そのものはかなり多いのに、「説明を聞き続けている」という感覚が比較的薄く、視聴者も付いていきやすい作品になっています。
さて、Season2から始まった天使と悪魔の代理戦争ですが、これも単純に、「天使と悪魔が戦います」では終わりません。
人間が「使徒」となり、それぞれ天使や悪魔と組む。戦闘は通常の世界から隔離された特殊な空間で行われる。そして使徒側の指示が、強大な力を持つ天使や悪魔の行動を大きく左右する。
Season2でも、今のところこの設定特盛状態は健在です。
これから天使と悪魔のデスゲームがどこまで既存の異能力者や魔法少女、異世界側の物語へ入り込んでいくのか。
そして、これだけ増えた物語の中で、最終的に本作がどこへ軸足を置くのか。
その点も含めて、今後がかなり楽しみな作品です。
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