12月から、ケンタッキーの毎月28日限定メニュー「鳥の日パック」の内容が変わりました。
以前はオリジナルチキン5本で1,100円、サイドメニューは任意で割引オプションという、いわば“欲しいものだけ足せる”設計で、とても優れたメニューだと感じていました。
この考え方は、KDDIのpovoに近い発想だと思います。
「基本だけ安く買い、必要なトッピングだけを自分で足す」――選択権が購入者側にあることが大きな魅力でした。
一方、他社の一般的な値引きはスマホでいうセット割に近く、必要なもの+半ば強制的なオプションを束ね、総額を大きくしてから割引する方式が多いです。見た目はお得でも、不要品を含むため実質値引きが小さくなることがあります。
その点、旧「鳥の日パック」は主力(チキン)だけで完結でき、サイドが欲しい人だけ割安で追加できるため、納得感とお得感の両立がありました。
数字で見ると、当時は――
チキン通常価格:1本 310円
旧パック:5本 1,100円 → 1本あたり 220円
ところが今回、内容が「チキン4本+ナゲット5個 1,250円」に変更されました。
チキンが食べたい人にとっては
1,250円 ÷ 4本 = 1本あたり 312.5円(ナゲット分を無視した場合)
あるいは“チキン1本は実質192円に見える”という訴求も成立しそうですが、ナゲット(5個)が約480円と高額なため”いらない感”が一層強まってしまいます。
つまり、純粋にチキンだけ食べたい人にとっては、不要なナゲットが“抱き合わせ”に感じられ、選択権が後退した印象になります。これは、折角の個性を捨て、他社に埋もれてしまうセット割的な束ね方に近い考え方です。
私はこの変更を“改悪寄り”と受け止めました。とはいえ、ケンタッキー側にも年末の繁忙期に28日に注文が集中しないよう平準化したいといった狙いがあるのだろうと推測します。企業側の気持ちは理解できますが、毎月28日はケンタッキーを買うという定期行動の芽を、やや摘んでしまった印象もあります。一度きりの購入より継続購入のほうが長期的な価値が大きいのは言うまでもありません。
もし私が企画するなら、年末の動線は次のようにします。
12/24・25: クリスマス向けの「クリスマスパック」(セット割で客単価を上げる)
12/28〜31: 期間拡張の「ロング鳥の日パック」(旧来の“チキン5本中心”で選択権を担保)
1/1〜3: 「お正月パック」(家族・親族向けの需要に対応・お年玉クーポンを付けてリピート狙い)
こうしてセット割(客単価)と選択権(満足度・リピート)を交互に配置し、「年末年始はケンタッキーがお得」という記憶を育てつつ、28日一点集中の混雑をやわらげます。
ゲーム業界でいう「ナーフ(=意図的な弱体化)」のように、ユーザーの楽しみを削ぐ方向ではなく、“楽しみの場を増やす”方向の調整が、長期のファン形成には効くと考えます。
数字だけが売り上げではありません。未来の常連候補を増やす絶好の機会に、水を差すようでケンタッキーファンとしては残念な気持ちになりましたので、記事にしてみました。
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