こんばんわ!管理人の緑茶です。
本日は日記と創作の中間的なネタ記事になります。管理人が日々ネタ帳に
メモした内容からピックアップしたものです。
では早速。
題名【遅い!遅い!おそーーーーーい!】
・駅にて電車待ちをしておりますと、次の電車まであと10分もありました。
寒い季節でしたので、温かい飲み物と雑誌でも買おうとホームにある
小屋のような販売所に入りました。
中は暖房が効いていてそれなりに温かく、冷えた指先がジンジンと熱を
帯びていくのを感じます。
私が雑誌を1つ、2つ手に取って物色するフリをして体を温めておりますと
レジの奥から何やら店員らしき老婆が見るから面倒くさそうに出てまいり
ました。
レジの奥からはテレビの音らしき雑音が微かに聞こえておりました。
どうやら老婆はレジ裏の死角でテレビを見ていた模様です。
私に対して早く出て行けと言わんばかりに睨みを利かす老婆に少し恐怖を
覚えた私はさっさと目当ての雑誌をもってレジへ行き、温かいミルクティー
缶を注文して立ち去ろうとしました。
電車まであと5分になっていましたので、寒空で待っていたほうがこの
視線に耐えるよりはマシだと考えたのです。
レジに雑誌を出して缶を指さすと、老婆は何を思ったのか奥に戻っていきます。
そして箱のような踏み台を持って戻ってきました。そして缶の入った保温庫を
開けると扉が閉まらないように体を挟み込みながら箱を踏み台にして缶を
取り出してくれました。
思った以上に高い場所に置いてあった事に気が付き、少し罪悪感を感じましたが
それ以上に、その動作一つ一つの遅さに漏れ出る悪意を感じます。
テレビの邪魔をされた腹いせをされている気分です。
電車まであと1分。ようやくホット缶と雑誌がカウンターに並び、老婆が
レジ打ちを始めます。
その時、テレビの僅かな雑音を掻き消すような轟音を立てて電車が到着し
客がパラパラと数人降りてきました。
大きな駅ではない田舎臭い駅ですので、電車も1分位は停車しているのです。
お年寄りが多いので、乗降時間の配慮なのかも知れません。
私もそのことは承知しておりましたので、あまり焦りません。お釣りで
もたつかないようにICカードを渡し、手早く会計が出来るように協力的な
姿勢をみせました。
しかし老婆はギリギリまで焦らせようと意地悪くノロノロとレジ打ちを
しています。
そこで事件が!!なんとレシートの用紙が詰まり交換が発生。ピーピーと
鳴り響くブザーに驚いた老婆は今までの動きがウソのように俊敏に
レシート用紙交換を始めました。
慣れた手つきであっという間に交換は終え、レジ打ちを再開しますが流石に
時間のロスが大きく無情にも発車ベルがホームに響きます。
「もう要らない!電車に乗る!」と言いたいところですが、乗車券を兼ねた
ICカードが老婆の手にあって放棄することもできません。
焦る老婆。動揺のせいかICカードの読み取りに何度か失敗。見かねた私が
1000円札を出して「これで清算してください。お釣りは結構です」と
言いかけた瞬間、列車は再び轟音を立てて出発し冬空の下に消えて行きました。
次の電車まで20分以上。遅刻確定の私に老婆が薄ら笑いで取り繕いながら
「レジが古くて困っちゃう」などと言い訳を始めました。
一人の客に5分以上かけるレジなんて信じられませんでしたが、必死に諂う
老婆を見ると責める言葉も虚しさが勝り、一言「遅いよ」と漏れ出て
終わりました。
その後、待ち合わせの相手から「遅い!遅すぎる!おそーーーい!」と
ブチ切れられた私は老婆の表情を思い出して、薄ら笑いを浮かべながら
「いやーレジが・・」と言い訳をしようとすると
言い訳するな!遅れるのならLINEしろ!と同僚(女性)からビンタを貰い
怒りを煽ってしまうのでした。
この理不尽、ネタにしないと元が取れない。そう思う私でした。
-完ー
-----------------
【編集後記】
長めの1ネタです。
怒る気持ちは当然分かるけれど手が早いのは良くないと思います。
(ま、真冬の屋外に30分以上待たせれば、怒りますよね(汗))
焦る老婆。もともと震え気味の指先が高橋名人のように震え、完全にパニック。
いい年こいて何やってんの。なんて思ったらLINEを忘れ自分が怒られる
という情けない話です。
なお、登場する人物・団体等は「何となくアタリが付いても」全て架空の
ものです。実在する人物、団体等とは一切関係がありませんのでご了承ください。
0 件のコメント:
コメントを投稿