<あらすじ>
宙に浮かぶスペース・コロニーで平穏に暮らしていた女子高生・アマテ・ユズリハ。彼女は、ある日現れた謎の少女・ニャアンと出会ったことで、非合法なモビルスーツ決闘競技《クランバトル》の世界へと巻き込まれていきます。
「マチュ」というエントリーネームを名乗ったアマテは、専用機「GQuuuuuuX ジークアクス」を駆り、熾烈なバトルの日々に身を投じることになります。
<レビュー>
最終回(第12話)を迎えた『ジークアクス』は、ガンダムファン向けの濃厚なネタと盛り沢山の演出によって、“お祭り”的なフィナーレを迎えた作品でした。RX‑78‑2ガンダムの再登場や、シャア役の池田秀一氏の起用、そして挿入歌「Far Beyond the Stars」など、ファン心理を揺さぶる展開が見事に詰め込まれています
一方で、展開の速さゆえに、初見や宇宙世紀初心者には理解が難しく、情報量の多さや説明不足を感じる場面もありました。ガンダム用語や歴史へのフォローが薄いため、「ガノタ」向けに特化した構成と言えるでしょう
またストーリーとしては、先の読めない意外性とファンサービスの連続で、SNSでも「製作者に翻弄された感覚が楽しい」と高評価を得ています。
作画面ではオリジナルキャラと旧作のデザインが明確に描き分けられ、CGと2Dアニメの融合という新しい映像表現にも挑戦。戦闘シーンの迫力やスタジオカラーとサンライズによる強力タッグも遺憾なく発揮されています
ただし、「最終回の巨大化展開やカップリング演出の意図が掴みにくい」「登場人物のその後が不明」といったモヤモヤも残ります。
総じて、ガンダムファンにとっては強く刺さる作品ではあるものの、一般向けにはやや内輪感の強い内容になっている点は否めません。
『Gundamジークアクス』は、宇宙世紀ガンダムファンにはたまらない演出とネタの洪水で、作り手の情熱が伝わる一作でした。とはいえ、初見やライト層には入りづらい展開の速さもあるため、「ガンダムをある程度知っているなら必見」、そうでない場合は予備知識を持って視聴するのがおすすめです。
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