2015年10月5日月曜日

(再)SHIROBAKO #18「俺をはめやがったな!」

※(再)表記について

 この表記があるレビューは、以前に移転前の「これそれ」で一度レビューしたものです。
 移転前サイトのレビューが回復不能のようなので、改めて書き起こしたものになります。

 SHIROBAKOは、架空のアニメーション製作会社「武蔵野アニメーション」を舞台にした
 お仕事系アニメです。(製作はP.A.WORKS)
 
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Aパート>>
 
  第一話の収録風景からスタート。新人声優の鈴木は、他に代表作もないため
 気合が入りすぎて空回りしている。
 
 一時休憩となり、タバコブースで監督やプロデューサが相談した結果、宮森が
 鈴木に声を掛けに行き、なごませることになる。だがやはり力が入りすぎて演技が硬く
 OKがでない。
 
 打開策のないまま演技を続ける鈴木に、音響監督が「飲んだペットボトルどうしたの?」と
 問いかける。「捨てちゃいました」と力まずに答える鈴木に「はい、そのままもう一度」と
 自然に演技する指導を行い見事にOKがでる。
  
  1話の収録が何とか無事に終わった頃、作品の背景をベテランである大倉に依頼すべく
 居酒屋で泥酔している大倉のもとに宮森は足を運ぶ。大倉はかなり酔っていたがなんとか
 名刺を渡し、仕事を発注することが出来たが大倉はすぐに酔い潰れてしまった。 

 
Bパート>>
 
  朝礼のシーンになる、相変わらず平岡は朝礼に来ていない。タイタニックが15時になっても
 電話にでないとぼやいていると、やっと平岡も出社。相変わらずのマイペースである。
 
  宮森は美術の渥美を連れて、マンションの一室がスタジオになってる大倉のもとに
 打ち合わせにおずれた。だが、大倉はすっかり忘れており、仕事を請けたことを
 「なかったことにしてくれ」と拒絶する。 
 
  渥美と共に説得するが、なかなか首を立てに振らない大倉を納得させたのは、社長の名前と
 宮森が社長から渡されて持参した手土産の菓子だった。

  会社に戻るとタイタニックからカットがあがってくる、だがそのカットは演出チェックして
 いるとは思えないひどい仕上がりだった。
 
 クオリティーをあげるようにタイタニックの演出家に注文をつけたところ演出家が仕事を
 下りてしまう。
 
 そんな状況で、仕事を請けたはずのベテラン大倉との連絡も付かなくなりパニックになってしまう
 宮森。そこへ頼れる先輩である矢野が復職したのだった。
 
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  声優のシーンは、同じお仕事系アニメの「それが声優」とはまた違った声優目線ではなく
 製作目線での物語になっており、音響監督の熟練の職人技がよく表現されていました。 
 
  
Aパート>>
 
  新人声優の中の人(つまり新人声優の役を演じている声優さん)は、金元寿子さんで  
 実は超売れっ子の声優です。代表作はイカ娘のイカの人とか琴浦さんの琴浦さんです。
 
 さすがの表現力で、緊張している新人声優が演技する場面での「捨てちゃったから」という
 セリフと、音響監督の指導で緊張がほぐれた場面での「捨てちゃったから」という同じ
 人が違う心理描写で言う場面をうまく演じ分けていました。
 
  同じ声優を題材にした「それが声優」を見終わった現在だと、同じ収録現場でも製作目線と
 声優目線では大分見え方が違うんですね。製作からすれば収録はアニメ製作の工程の一部で
 あって、声優からすれば常に勝負を強いられる最前線なわけですね。
 
 両者共に作品を作り上げるという目的は一緒なだけに、目線の違いは興味のあるところです。
 こういう違いをうまくキャラクターデザインに落とせる作家はきっと面白い本が書けると
 思います。
 
  作品の話に戻ると、後半は「飲みニケーション」の話でした。SHIROBAKOは
 タバコ会議や飲みニケーションなど、ちょっと一世代前な雰囲気のコミュニケーションが
 作中によく登場します。
 日本たばこ産業株式会社による調査によると、平成元年時点では働き盛りといわれる
 30代(男性)の喫煙率は68%だったそうです。現在は36%まで低下しているので業界全体の
 喫煙率が高いのか、少し古い時代の業界の姿なのかもしれませんね。
 
 引用元://www.health-net.or.jp/tobacco/product/pd090000.html
 
   
Bパート>>
 
  ついにタイタニックがその片鱗を現し始めました。タイタニックの仕事は雑というか
 熱がないというか、いい加減というか、主人公の所属する武蔵野アニメーションとは
 対極の位置にある製作会社です。
 
  ただそれでもリアルに感じるのは、いい加減でもやれば出来る子なんですよね。
 今回の作中では宮森が結構むちゃな電話をしています。
 「カットが遅い。1カットもこっちに着てないから明日には下さい」
 これってこの状況まで放置したデスク宮森にも責任があるのに完全に棚上げして
 タイタニックに何とかしろっと言ってるとしか思えませんがタイタニックは翌日に
 カットを提出してます(いい加減だけど)
  また、この後の話では遅れを取り戻すために矢野がタイタニックに乗り込んで
 陣頭指揮をとりますが、矢野のスパルタな進行下でもちゃんと仕事をこなしてきました。
 なので、業界に生き残れないほどダメな会社ではなく、程よくただ雑な会社なので
 なんとなくアリそうというリアリティが生まれているのだと思います。
    
   
総括>>
 
  相変わらずSHIROBAKOの背景はきれいですよね。作中も何度も美術について
 スポットを当てているので、実際の制作会社が美術も他部署同様に大事にしているので
 しょう。
 
 あと6話、合間を見つけてレビューできればと思いますので、よかったら読んで下さいm(_ _)m
 
 動画は↓で見ることが出来ます。
 
 http://ch.nicovideo.jp/shirobako-anime 

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