<あらすじ>(引用)
異世界に転生した主人公、アルス・ローベントは、小さな領地を有する弱小貴族の子としての生を受け入れることとなった。アルスには超人的な知力や武力は備わっていないが、他人の能力やステータスを見極めることができる“鑑定スキル”を授かっていた。この能力を駆使して、世に隠れた「秀才たち」を発見し、弱小領地を最強の領地に変え上げていく物語である。心温かいアルスと、個性豊かな才能ある者たちの出会いや成長を描いた、異世界統一への旅路が、今、幕を開ける。
<レビュー>
一度レビューした作品ですが、折り返し6話を迎えましたので、再度レビューします。
主人公が鑑定スキルを使用して、仲間を集める構成は1話から変わりませんが、6話まで視聴すると、その構成とは別に主人公アルスの成長を描いた作品であることが分かってきました。
鑑定スキルで優秀な人材を見つけても、その人物の環境や思想によって仲間にできないこともあります。また、鑑定スキルで見えている「数字的な評価」では判断できない人物の内面に触れることもあります。
また、当主である父親が病に倒れ、アルスが国政にも本格的に参画する流れがあり、武勲を誇り名声高い父親に恥じぬようにと得意ではない剣術の修行を強化し、軍を率いる強さの必要性を実感したりもしています。
この成長要素は非常に興味深く、最強スキルで無双するスタイルではなく、スキルに溺れず自己研鑽を行う過程で様々な成長を遂げるスタイルなので、それぞれの成長について視聴者としても納得感がありますし、努力を行う過程も描かれていることから共感もしやすい要素になっています。
ここ最近の最強スキル系作品はエンタメ要素が強く、主人公をここまで深堀して描くことは少ないので、気楽に視聴できる反面、視聴後にあまり残らず記憶から消えてしまう傾向があります。
本作は、主人公の努力を視聴者も感情移入して視聴しているので考えさせられることも多く、視聴後も次回への妄想が捗る良い作品なのでお勧めです。