このブログは概ねテキストのみで構成され、管理人が見たアニメやニコ生、ゲームなどの 感想を残しているものです 毎週 火・木・日 更新ですが、不意にそれ以外の曜日に更新したりします。 ■リンクフリーではありません!!■(詳しくは本サイト内へのリンクやURL掲載についてをみてね)
2015年11月30日月曜日
(再)キャラクターメイキング -兄妹編ー (後編) Aパート
こんばんわ!管理人の緑茶です。
キャラメイク小説の続きになります。後編が長すぎるので後編・Aパートと後編・Bパート(完結)に
別けました。
もともと1掲載枠として書いていたので、少しボリュームが少なくなってしまいました(汗)
--- 本編 ---
「これはね、ちゃんと作戦があるの!」
作戦?何の作戦なんだろう。小説で何か盛り上げるエピソードでも考えているのだろうか
「お兄ちゃん。鮎川姉ちゃんと初めて顔合わせした時の事覚えてる?」
えっ。確か俺がキャラメイクを終えて、この部屋で他のキャラクターのキャラメイクを
待っていたら、ハルより先にキャラメイクが終わった鮎川が「幼馴染」として顔合わせに
遊びに来たときか。
「覚えているけど?」
あれは忘れるわけがない!顔合わせの30分くらい前に突然創造主から連絡が入って
コレから幼馴染役の鮎川が来るって言うから、大慌てで部屋を片付けていたら、いきなり
部屋のドアをノックして鮎川が入ってきたんだ!
俺はてっきり、家の呼び鈴でも鳴らしてお客様っぽく来るのかと思っていたから、創造主の
計らいで、鮎川が直接俺の部屋に来たことに驚いた!さらに、超美人で髪サラサラで
大人っぽくて2重で驚いた!!
「あの、鮎川さん?どうやって家に入ったの?」
これが俺の最初に話しかけた言葉。今でも後悔してる。そしてらスゲー冷めた目でスカートの
ポケットから鍵を取り出して
「これ。この家の合鍵。幼馴染はコレくらい持っている。だそうよ。」
そんな急展開に動揺した俺は、すっかり頭に血が上って、何か会話を続けないといけないと
思っているうちに、つい、何も考えずに
「何で合鍵もってんの?通い妻かよ!」
なんて、言ったもんだから、鮎川は呆れちゃって
「つ・・妻?あなた、幼馴染をそういう目で見てるの?」
「違う!そうじゃなくて・・・俺は、そんなものを鮎川に持たせた創造主に・・・」
「ち、近寄らないで!」
最悪のファーストコンタクトだった。その後、誤解を解くのに1時間。何とか説得したものの
鮎川の両親が迎えに来るまで、3時間くらいだったかな。この部屋には、本とかパソコン位しか
なかったから、ひたすら会話するしか時間をつぶす方法がなくて
「あ、あの、鮎川さん。下のお名前は?」
「夏深(なつみ)です」
「へ 、へぇいいお名前ですね。」
「どうも」
すぐに訪れる沈黙。俺は何か話そうと話題を考えた。
「あの、鮎川さん、幼馴染なんで下の名前で呼んだほうが・・・」
「やめて下さい」
「はい。すいません!」
「あ、鮎川さんは部活とかご趣味は・・・?」
「テニス部ですが、趣味ではありません。そうですね。休日は自宅で読書や映画を見ているので
それが趣味でしょうか。」
「おお!読書ですか!俺は文芸部です!気が合いますね!」
「うちの文芸部は下品なライトノベルばかり読んでいると聞いてますが。今、あなたの後ろの
本棚にギッシリ並んでいるような感じの。」
まぁ。終始こんな感じで、完全に別れ際に「お断りのご連絡はコチラから致しますので」って
言われるお見合いみたいな空気だったからな。
そんな苦い思い出を振り返っていると、一つの疑問が生まれて現実に戻る。あれ?ハルは
自分のキャラメイク前の出来事なのになんで知ってるんだ?
「ハル。その情報、どこから入手したの。」
するとハルはメガネを掛けてもいないのに、メガネを上げる様な仕草で得意げに答えた。
「ふ。お兄ちゃん。ハルは鮎川姉ちゃんの妹、小夏ちゃんの同級生なのです!小夏ちゃんは
私の親友だから、小夏ちゃん経由で鮎川ねーちゃんの情報は大量に流れてくるのです!」
「なにー!」
鮎川に妹がいたのかー!しかもハルと同級生!!この瞬間、完全に話題の主導権はハルに
奪われた。兄の威厳は完全に失墜した。
「そういうことかー!でも、お兄ちゃんの恥ずかしい過去を蒸し返すなよ!」
「だから、仲直りのさ・く・せ・ん、ですよお兄ちゃん!」
「いい?ハルはお兄ちゃんと鮎川姉ちゃんを応援したいのです!なので、こんな作戦を
立ててみたのです!」
おお、何だコイツ意外にいいヤツじゃんか。
「まず、調理器具を一新した記念に、ご馳走をハルが作ります!」
「お、おう」
「ところが、新しい鍋は今までのものより大きくて、作りすぎてしまいます!」
「ほう?」
「そこで、小夏ちゃんにお姉ちゃんを連れて、食べにきてって誘います!」
「おお!!」
「おいしいご飯を食べて、ハルが後片付けをしている間、お兄ちゃんは、この最新型
WIL-YOUを使って鮎川姉ちゃんと打解けるのです!」
こ、こいつ。なかなか策士じゃないか!でも、鮎川ってゲームやるのかな?
「あっ、そうそう。このWIL-YOUには同梱版として鮎川姉ちゃんの大好きな
キャラクターのゲームが付いてまーす!。やりたがっていたのも小夏ちゃんから
リサーチ済みです!」
完璧。コレ買うしかないな!まんまとハルの甘言に惑わされた俺は、何の迷いもなく
WIL-YOUを買ってしまった。
そして、作戦当日。
--- つづく ---
0 件のコメント:
コメントを投稿