30年ぶりのルパン3世のTVシリーズです。世界の大泥棒ルパンの末裔
ルパン3世の物語です。何とTVシリーズ第1回1話目は1971年の作品です。
本シリーズの公式サイトはコチラ↓
http://lupin-new-season.jp/
作品総合公式は↓
http://www.lupin-3rd.net/
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5話
【あらすじ】
Aパート>>
マジックショーに出演する不二子。ステージに立てられた棒に縛られている。周囲には
無数の火矢が不二子を狙っていた。そして火矢が放たれるその瞬間、ショーの中止を訴える
ルパンとルカ(若い手品師)が飛び込んでくるのだった。
時間はさかのぼり、ショーの開催前。怪我を負ったルカの病室にルパンが記者を装い
話を聞いている。ルパンは不二子から突然別れ話を持ち出され、その事に疑問を持って
不二子の意中の人とされるルカに話を聞きにきたのだ。
ルカはトニー・ベルカストロという有名な手品師の弟子で、トニーの手品のネタを記した
「トリックレシピ」を唯一受け継いだ男だった。
Bパート>>
ルカ自身はトリックレシピを活用しないものの、その価値を見出した数多のサーカス団や
ショー関係者の勧誘にあっていた。しかし、トニーの死後、居場所を提供してくれていた
今のサーカス団の団長に恩を感じ、頑なに断っていたのだ。
だが、今回ルカが怪我をした理由はその団長にあり、団長もまた「トリックレシピ」を
目当てにルカを保護していたのだ。ルカが不二子にトリックレシピを教えようとしている
ことに気がつき、団長が本性を現して彼を襲ったのだった。
ルカはトリックレシピの一つを教え、なんとかその場を乗りきったのだ。ただし教えた
レシピは「トリックレシピ」を狙った蛮族を欺くための「使用したら必ず失敗するレシピ」
だった。
団長はそのレシピを使用して不二子をショーに立たせたため、冒頭のシーンにつながり
ルパンとルカが中止を訴えたのだった。
だが、ショーは決行される。ところが失敗するレシピのはずが不二子は無事に生還
し、団長の悪事を理由に2人で別の団体に移籍することを決意するのだった。
後日、新しい団体で活動を始めるルカ。だがそこに不二子の姿はなく不二子は新しい団体
から多額の成功報酬を受け取って去っていくのだった。
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【感想】
前回の次元無双に続いて、今回は不二子無双となりました。無双といっても次元のとき
とはまったく別の表現方法がもちいられており、製作の創意工夫を感じる回でした。
Aパート>>
構成として、ショーのシーン(現在)から始まって回想に入り、未来へ進んでいく凝った
作りになっていました。
あらすじでは省略しましたが、ルカ自身は欲にまみれた団長のサーカス団に環境的に軟禁
されているような状況でした。そこへ不二子現われて言葉巧みにルカの心の隙間に入り込み
団長の本性をルカに悟らせるような行動をとって行きます。
この一連の不二子とルカの距離感の遷移を短いAパートで完結に分かりやすく表現されて
おり、今回の脚本も唸らされる良い脚本でした。
Bパート>>
本性を現した団長とルカ、軋轢を経てルカが不二子と新しい環境に移るのですが、結局
不二子はルカを欲しがる新しい団体からの依頼でルカに近づいただけだったという結末なの
ですが、そもそもルカは無自覚に団長のもとで軟禁状態になっていたため、彼を助け出した
という解釈もできる物語でした。
前回の脚本は次元のもつ「無骨なハードボイルド感」を前面にだした脚本でしたが、今回
の脚本は不二子の持つ「捉えきれない小悪魔感」を前面にだしたキャラクターのイメージを
視聴者にダイレクトに伝えるものです。
普段はルパンを手玉にとる妖艶なキャラクター程度の印象しかない不二子ですが、今回の
ようにキャラクターの背景を掘り下げるシナリオが準備されているあたり、旧ルパンを知ら
ない若い世代への配慮を感じます。
最後も不二子を動かしたものは「金」なのか「情」なのか、「両方」なのか明かされない
まま終わってしまうのも不二子らしい演出だと思います。
総括>>
Aパートでルパンに別れをつげる不二子ですが、引きとめるルパンに不二子が「あなたの
方が先に離れたんでしょ」と暗にミセスルパン(第1話)の件を引き合いに出しています。
今回の件で、本来ルパンにまで別れを切り出す必要はなく、おそらくは1話でルパンの
偽装結婚に騙された仕返しだろうと思わせる、そんな女心も感じさせるセリフでした。
次回久々のルパンVS銭形の直接対決の模様。今から楽しみですね!
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