2016年1月20日水曜日

昭和元禄落語心中 (一部レビュ)

昭和の落語界を描いた作品です。落語界の「大名人」とその弟子を中心とした
リアル系ドラマアニメです。良い作品ですがレビュー向けではないので2話までの
とりまとめレビューをします。

 
作品総合公式は↓
http://rakugo-shinju-anime.jp/
 
 
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【あらすじ】
 
 刑務所に服役していた与太郎は、慰問に訪れた落語の「大名人」である八雲の
 落語「死神」に感銘を受ける。
 
 刑期を終えて出所した与太郎は、身寄りもないことから八雲の元に弟子入りを
 懇願する。
 
 なんとか八雲の弟子になった与太郎は、自分の「やりたい落語」を見つけるため
 翻弄するのであった。
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【感想】
 
 昭和の50年位のお話(与太郎中心)と昭和30年位のお話(八雲の若い頃が
 中心)の2構成があります。
 
 近年(といっても2012年ですが)の落語アニメといえば「じょしらく」を
 思い出しますが、じょしらくの様に「落語の世界」を土台にした派生アニメでは
 なく、落語の世界そのものをどっぷりと描いた作品です。

 そのため、アニメ的な表現や芝居は少なく、ドラマ(むしろNHKの朝ドラ)の
 ようなリアル方向によった表現、芝居になっています。 
 
 特色は何といっても「長尺の落語シーン」です。
 
 有名な落語がいくつも登場しますが、落語の高座の部分を省略せず、落語自体を
 延々とキャラクターが演じ続ける独特のシーンがあります。
 
 むろん全部を完全に演じているわけではありませんが、少なくとも「どういう
 話で、なにが面白いのか」は分かるようになっていてとてもチャレンジングな
 構成だと思いました。
 
 そのおかげで落語が分からない視聴者でも、(思いがけず)落語に触れることが
 できます。しかもアニメなので気分的に敷居が低く、落ちの部分しか知らな
 かった落語も、全体像に接するとてもよい機会となる作品です。
 
   
             
総括>>
  
 有名どころでは「時そば」でしょうか。
 
 そばを食べ勘定を払うときに、「1,2,3,4,5,6,7,8」と数えていき
 「今何時?」と店主に尋ね「9時」と答えさせると「(9を飛ばして)、10,11」
 と続けて1文儲ける的な部分が比較的よく知られています。
 
 しかし、この話も続きがあって、そういうセコイ事を繰り返していたら食べる時間を
 間違えて、「1,2,3,4,5,6,7,8」「今何時?」「4時!」「5,6,7」
 としっぺ返しを食らうというのが本当のオチです。
 
 そのような発見もできるアニメですので、落語は気になるけど敷居が・・・と
 思う人はこのアニメ、お勧めです!
   
  
  

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