昭和の落語界を描いた作品です。落語界の「大名人」とその弟子を中心とした
リアル系ドラマアニメです。良い作品ですがレビュー向けではないので2話までの
とりまとめレビューをします。
作品総合公式は↓
http://rakugo-shinju-anime.jp/
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【あらすじ】
刑務所に服役していた与太郎は、慰問に訪れた落語の「大名人」である八雲の
落語「死神」に感銘を受ける。
刑期を終えて出所した与太郎は、身寄りもないことから八雲の元に弟子入りを
懇願する。
なんとか八雲の弟子になった与太郎は、自分の「やりたい落語」を見つけるため
翻弄するのであった。
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【感想】
昭和の50年位のお話(与太郎中心)と昭和30年位のお話(八雲の若い頃が
中心)の2構成があります。
近年(といっても2012年ですが)の落語アニメといえば「じょしらく」を
思い出しますが、じょしらくの様に「落語の世界」を土台にした派生アニメでは
なく、落語の世界そのものをどっぷりと描いた作品です。
そのため、アニメ的な表現や芝居は少なく、ドラマ(むしろNHKの朝ドラ)の
ようなリアル方向によった表現、芝居になっています。
特色は何といっても「長尺の落語シーン」です。
有名な落語がいくつも登場しますが、落語の高座の部分を省略せず、落語自体を
延々とキャラクターが演じ続ける独特のシーンがあります。
むろん全部を完全に演じているわけではありませんが、少なくとも「どういう
話で、なにが面白いのか」は分かるようになっていてとてもチャレンジングな
構成だと思いました。
そのおかげで落語が分からない視聴者でも、(思いがけず)落語に触れることが
できます。しかもアニメなので気分的に敷居が低く、落ちの部分しか知らな
かった落語も、全体像に接するとてもよい機会となる作品です。
総括>>
有名どころでは「時そば」でしょうか。
そばを食べ勘定を払うときに、「1,2,3,4,5,6,7,8」と数えていき
「今何時?」と店主に尋ね「9時」と答えさせると「(9を飛ばして)、10,11」
と続けて1文儲ける的な部分が比較的よく知られています。
しかし、この話も続きがあって、そういうセコイ事を繰り返していたら食べる時間を
間違えて、「1,2,3,4,5,6,7,8」「今何時?」「4時!」「5,6,7」
としっぺ返しを食らうというのが本当のオチです。
そのような発見もできるアニメですので、落語は気になるけど敷居が・・・と
思う人はこのアニメ、お勧めです!
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