2016年5月17日火曜日

田中くんはいつもけだるげ(一部レビュー)

めんどくさい事が大嫌いな田中君の日常を描いた学園コメディーです。「めんどくさい」の
ハードルが極端に低く、昼休みに学校の中庭で昼寝していたら教室に戻ることすら「めんどくさい」
と拒絶するほど。そんな田中君を面倒見の良い太田君がフォローしていくのが物語の基本構成に
なっています。
 
 原作はガンガンONLINEにて連載中のWEB漫画↓
 http://www.ganganonline.com/comic/tanakakun/

 公式サイトは↓
 http://tanakakun.tv/

 
--- 5行で読む この話のあらすじ ---

 ・主人公は「田中君」いつもけだるげで、面倒なことは大嫌い。

 ・親友の「太田君」は背も高い好青年で、田中君の面倒を一手に引き受けている。

 ・主人公の弟子「宮野さん」。田中君のけだるげさに「大人っぽさ」を感じ、子供っぽい自分を
  変えるために勝手に弟子入り。

 ・主人公に思いを寄せるヒロイン「白石さん」は成績優秀で、クラスの人気者の美少女。しかし
  実は高校デビューで、中学まではかなりの「地味系女子」だった。

 ・主人公自身が「けだるげ」であまり活動的ではない反面、周囲が彼を巻き込んで騒動を起こす
  作風。毎回、様々な騒動が「田中君」の日常を脅かします。



--- レビュー ---
 
 ガンガンオンラインで連載中の、学園コメディーです。主人公の「田中君」の行動方針が
 「けだるげで動きたくない」なので、周囲が騒ぎ立てて物語を盛り上げています。
 
 当初の1話~3話位までは、「田中君」と「太田君」の会話ギャグが中心で、脚本も大きな
 山場の様なモノは用意せず、ひたすらに「田中君のけだるさ好き」をアピールするスタイル
 でした。
 
 しかし、その後、「宮野さん」「白石さん」といった女子が登場して田中君に絡むようになって
 くるとラブコメ的な要素がプラスされ、物語に厚みが出てきます。
 
 そして、この二人がとにかく「動くキャラクター」なので「徹底して動かない田中君」との
 バランスがとれて、会話ギャグだけではなくシチュエーションギャグなどギャグに幅がでて
 しり上がり的に面白くなってきた作品です。
 
 田中君のキャラがブレないので、とっつきやすい作品ですが主要人物登場回を見逃すと、田中
 君との関係が分からなくなります。
 
 日常系、1話完結型の側面もある作品で、「前回のおさらい」的なエピソードが少なめなので
 もし、分からないキャラクターが出てきてしまったら公式ページなどで田中君との関係を
 チェックしてから視聴することをお勧めします! 



--- 総括 ---
 
 非アクティブな田中君を主人公に置いた意欲的な作品です。主人公に「やる気」がないのです
 から「周囲が巻き込んで騒動を起こす」というエピソードを毎回工夫して考えないと、教室で
 「田中君」と「太田君」が会話して終わってしまいます(笑)
 
 物語を作るうえで、主人公はアクティブな方が当然エピソードが作りやすく、物語のメリハリも
 つけやすいのですが、あえて「真逆」の設定をしたこの作品には、今後の展開に興味が湧きま
   す。
  
 しかも、この作品は「けだるげ」な田中君を「置物主人公」にせず、「田中君が自分の日常を
 守る」ために「攻めのけだるさ」を発揮する場面なども用意して、ちゃんと田中君を存在感の
 ある主人公として描いているところが凄いと思います。
 
 「攻めのけだるさ」の発想はなかなか出ないです(笑)
 

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