こんばんわ!
管理人の緑茶です。
金曜日は更新できず、すみませんでした。やはり金曜日はしんどいです。
不思議なものでスケジュールに余裕をかなりもって作業をしているのに
気が付くと、早く終わった分だけ作業が増えて結局キツキツになるのです。
ただ手伝うのは一向に構いませんし、色々覚える良い機会だと思っています。
さて、今日は超短い短編オリジナル小説もどきです。
------------『便利な人』
オフィス
主人公の手抜太郎は仕事の山に埋もれていた。
新人「先輩?手抜さん大変そうですよ?なにか手伝った方がいいですか?」
先輩社員「ん?ああ、あいつはアレだ、大した取り柄もないから雑用を大量に
引き受けて忙しいフリをしてるのさ。お前も、コピーとかガンガン頼んでいいぞ!」
手抜太郎は社内では「便利太郎」と呼ばれていて、コピーやお茶くみから
プレゼン資料のまとめや商談の下調べまで頼めばなんでもやってくれる絶対に
断らない男として有名でした。
もう中堅社員と言ってもおかしくない年齢ですが、他人からの頼まれごとばかり
やっているので自分の成績は悪く、上司からは「無能太郎」と呼ばれていました。
と言っても、手抜太郎はその状況が好きでした。
自分はクリエイティブなことが苦手であって、他人から指示された考える必要ない
作業をしている方が楽だったのです。
毎日毎日朝早く出社して掃除をすませ、お茶の用意をし、新聞を切り抜きまとめて
回覧する。そしてほかの社員が来れば雑用を聞いて回り自己満足を得ていたのです。
そんなある日、会社で大きな出来事がありました。
仕事を依頼していたA社が納期に間に合わないと言ってきたのです。
A社の納期が間に合わなければ、連鎖的に手抜太郎の会社の納期も間に合わない
ことを意味します。
結局納期は間に合わず、顧客に対して多大な違約金を支払うことになりました。
この一件で、手抜太郎の会社では社員1名の解雇を宣言します。
すると社員は口々に散々世話になった手抜太郎を不要だと言い始めます。
上司と社長は社員の言葉を聞いて、手抜太郎の成績を見ます。数字上ダントツの
最下位でした。
その結果、手抜太郎は解雇になりました。
その後…
縁の下の力持ちを失った手抜太郎の元会社は、失速し始めます。
いままで自分の仕事に全力で取り組んでいた他の社員ですが、手抜太郎が抜けた
ことで雑用が増え、いままで100%出来ていた作業を70%くらいしか出来なく
なりました。
経営は大きく傾き始めます。
しかし…
会社が雑用をこなす安いアルバイトを雇うと、見る見るうちに回復し始めます。
やがて違約金で大損する前の状態以上に成長したのでした。
雑用をこなしてくれる人は大切ですが、それはどうやら「手抜太郎」である必要は
なかったようです。
やはり何事も手は抜かず、自分にしか出来ぬ何かを持つべきなのでしょう。
--------------- おしまい
実はこれ第2稿です。
初稿ではもっとエグイ仕事を奪われるお話でした。
手抜太郎が開花して周りの仕事を奪いまくるお話で、結局、偉そうに頼んでいた
先輩が失職するという展開…
しかし、このHPは私のリアル同僚も見ているので変にメッセージ性のある作品だと
思われると嫌なので結末を変えました…
ごめんね手抜太郎。
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