落語の世界を舞台にしたヒューマンドラマです。今は亡き名人「2代目助六」
その親友で、昭和最後の名人と名高い「8代目八雲」そしてその弟子「3代目助六」
3人の名人が落語にかけた生涯を描く作品です。
作品総合公式は↓
http://rakugo-shinju-anime.jp/
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【あらすじ】 2期6話~最終話
・年をとり自分の落語が思うように出来なくなった八雲。それでもムリを承知で
落語を続け、ついに助六との親子会を披露することになった。名人と呼ばれる
八雲の落語は人々を魅了するが、落語の終わり際に八雲は倒れてしまう。
・この出来事をきっかけに八雲の体調は悪化。体力も落ちてすっかり落語から
遠のいてしまう。落語を辞めた八雲は抜け殻のような寂しい佇まいになって
しまい、それを見た助六や小夏が心配して八雲が落語に戻れるようにと
小さな催しを開く。
・この出来事で八雲は再び落語を始める。だが今度は寄席(落語の舞台)が火事で
消失。八雲も巻き込まれ焼けどを負い弱った体はさらに衰弱してしまう。
八雲の分まで落語のために頑張る助六。しかし八雲の寿命は着き八雲は2代目
助六の待つあの世へと旅立った。
・時は過ぎ、(3代目)助六と小夏の子供も年頃になった。助六の長男は落語家を
目指し八雲の二つ目の名前であった「菊比古」として高座に上がっていた。
・八雲は「落語と心中」を試みたが結局は自分の弟子、次の世代が落語を
引き継いだ。助六もまだまだ現役だし、その次の世代にも形を変えて紡がれる。
八雲には残念ながら落語は今後も受け継がれていくのであろう。
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【感想】
3代に渡る落語家の波乱万丈なドラマも遂に終幕となりました。
2期目の後半は八雲の高齢期を描いた内容で、これまでのようなリアル路線
一辺倒ではなく、幽霊や三途の川など非現実的な描写も多くなりました。
しかし、それでも人物の心情や背景が緻密に書かれているのでウソっぽい
エピソードにはならずリアルに感じることが出来るので作品が丁寧に作られて
いる証拠だと思います。
また作中では3代80年、現実でも2期(全25話)という内容的にも
時間的にも長い作品です。
その為、ドラマやアニメでよくある「師匠(もしくは親)は苦労した話」の重みが
ぜんぜん違います。
通常のアニメやドラマでの「苦労話」は昔話で、実際に苦労しているところを
視聴者が見ているわけではありません。
ところがこのアニメは2代目八雲が芸を磨く為に多大なモノを捨て、大変に苦労を
したエピソードが「本編」として書かれています。
その八雲が弟子である助六に言うセリフは、視聴者が見てきた八雲の人生が背景に
あるのでリアルで重みのあるセリフに聞こえるのだと思います。
最後まで落語愛に溢れる、良い作品でした。
総括>>
繰り返しですが、良い作品でした。
落語に対する敷居の低さは何度か記事にしているので、別視点で総括を書こうと
思います。
本作は落語と言うフィルターを通して3人の人間の人生を描かれたわけですが
八雲の生涯を中心に約80年の時代を流れを体験できます。
こうして80年を見てみると、時代の流れは速く今一瞬がとても短い瞬間であると
思い知りますね。
大昔のように思われている第2次世界大戦も80年前にはまだ「始まる前」です
から、時間とは「たった1年」ですが「されど1年」などと哲学的なことも
考えさせられる作品でした。
日々生活していると変化に鈍感になりますが、まとめて振り返れば時代の変化は
すさまじいもので、その中で形を変えつつも生き残った「落語」は、うまく
表現できませんが「すばらしい伝統芸能」なのであろうと思います。
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【3月26日~3月31日】の掲載スケジュール
3月24日(金) ・・・ 掲載(本日記記事)
3月25日(土) ・・・ 休載
3月26日(日) ・・・ 掲載 ←いまここです
3月27日(月) ・・・ 休載
3月28日(火) ・・・ 休載
3月29日(水) ・・・ 掲載
3月30日(木) ・・・ 休載
3月31日(金) ・・・ 休載
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