2017年6月1日木曜日

サクラクエスト 第8話『妖精のレシピ』

就職試験に落ち続け就職浪人直前の主人公木春由乃。学生時代にノリで登録した
タレント事務所から仕事の依頼を受ける。その仕事はなんと1年にも及ぶ村おこしの
観光大使だった!思わぬ大役に邁進する由乃の奮闘物語です。
 
アニメ公式ページは↓
 
 http://sakura-quest.com/
 
 
ネット配信は↓
 
 ニコニコ動画:http://ch.nicovideo.jp/sakura-quest
 Amazon プライムビデオ:(予定)
 
 
--- 3行で読む ここまでのあらすじ --- ※8話目
 
 
 ・映画の撮影も終わり、観光協会の木春たちは次のイベントを企画していた。それは
  C級グルメプレミアム発表会という名の試食会であった。しかし肝心なC級グルメ
  のレシピが思いつかず苦戦を強いられる。 
  
 ・そんな中、しおりの姉が実家を出て一人暮らしを始めることになり、しおりを
      取り巻く環境が大きく変わり始める。

  ・その変化に対応できず悩むしおりに転機がおとずれた。
  なんとC級グルメプレミアム発表会と商店会の納涼会の日程が重なり、商店会と
  トラブルが発生し、その解決案をしおりの責任で考えることになったのだ。

  
--- レビュー ---
 
 
 SHIROBAKOでお馴染みのP.A.WORKSによるオリジナルアニメーション
 です。
 
 
 C級グルメプレミアム発表会編 前編です。
  
 なんと前々回に続き、四ノ宮しおりのエピソードのようです。ここまで影が薄かった分
 が一気に挽回されていくような「しおり推し」でした。
 
 ですがそこはP.A.WORKSのアニメーション。
 
 うまいシナリオの作り方でした。
 
 特にキャラクターの使い方が勉強になりました。

 本作は、仕事の内容が「町おこし」と範囲が広いのでその分キャラクターを自由に
 動かす余裕があります。
 
 そのためSHIROBAKOには皆無だった恋愛要素も間野山彫刻編やこのグルメ編で
 も描かれています。
 
 ただ「お仕事シリーズ第3弾」と銘打って町おこしをメインに、新国王になった
 木春由乃とその仲間たちが仕事を通じて成長していく物語という本筋があります。
  
 恋愛要素は成長に必要ですが、深堀すると本筋とピントが合いません。
 
 前作のSHIROBAKOはその点に関しては恋愛要素を排除した構成で描き、働く
 女性を前面に出してアニメ業界をズバッ!と描いた軽快な作品でした。
 
 しかし逆に言うとお仕事以外のキャラクターの姿はほとんどありません。
 焦点を絞るために、余計な描写はできるだけ絞った構成です。
  
 
 今回の作品では、しおりを成長させる小道具に「恋愛要素」を絡めてきました。
 この絡め方が絶妙で、「お仕事5人娘」が直接恋をするのではなく「しおり姉」と
 いう程よい距離感のキャラクターを登場させて描写しています。
 
 なるほどこれなら恋愛要素の良いところを使いつつ、メインテーマはブレないと
 いうわけですね。

  
   
--- 総括 ---
  
 ホロ苦い恋愛話を絡めつつも、木春もしおりも大活躍の1話でした。
 
 商店会長との距離も、わずかながら近くなっている描写もあって、映像として
 描写されていないところでも、木春由乃とその仲間たちが奮闘しているような錯覚に
 陥る作品です。
 
 こういう見えないところを視聴者が想像で補える作品は、総じてキャラクターの設定や
 描写、シナリオ間のつながりが上手くできていると思います。
 
 そんなクオリティの高い作品はなかなかありませんが本作は見事に表現されていると
 思います。

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