こんばんわ
管理人の緑茶です。
本日は全6回の創作系企画「緑茶の並行世界旅行記」を掲載します。
この企画は、前回から一ヶ月後の未来を予想して未来日記を書いていきます。
ポイントは前回予想した未来日記がハズレていても、前回の予想が当たった事にして
未来日記を書き続けるというところです。
前回から大幅に方向修正してブレブレのこの企画。
今回で最終回です。もはや並行世界というよりSFですが如何でしょうか!
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時は西暦2017年10月
10月WI日
機械が死ぬ消失座標は最初に消失した無人機から名前を取って「カースゾーン」と
名づけられた。
観測によるとカースゾーンは日本海にある幅1Km、上空1000Km、海底3Km
の立方体であることが分かった。
このカースゾーンは天候や風向きなどで動くことはなく、固定された空間という
発表があった。
10月WII日
カースゾーンの研究結果が次々に発表され始める。
1)ゾーン内に生物が入った場合。生物も一瞬消失するもののダメージはない。
2)物理的な機械部分は影響を受けない。つまり歯車とか滑車、油圧ジャッキなどは
故障しない。
3)電気的な機械部分は確実に破壊される。難しい用語でいうと電気伝導体とかいう
物質は電気の流れやすさがズタズタに破壊されるらしい。
この1)の研究結果は大きな期待をもたらした。最初に消失したまま未帰還の調査
船団も船の機器が破損し航行・通信不能状態ながらも生存者がいるのではという
期待であった。
すぐに衛星による捜索が開始された。
10月WIII日
カースゾーンの研究が進む中で恐るべき事実が発覚した。
カースゾーンは膨張している。それも加速度的に。
10月WI日時点で幅1kmだったゾーンはすでに2kmに伸びでいた。
不思議なことに、上空や深海への増幅は見られなかった。
科学者の計算によると今月末には日本列島全体がカースゾーンに飲まれるという。
一時的にパニックになったが、政府から「国外に脱出しても近い将来カースゾーンに
飲まれてしまう。生物的には影響がないのでパニックにならず、電子機器に頼らない
生活スタイルを模索する」との発表を受け一旦沈静化する。
10月WIV日
ペースメーカーをつけている患者がオーストラリアへ優先的に搬送された。
電子機器は確実に壊れるので日本から遠いオーストラリアで対策を練るらしい。
一方でカースゾーンの誕生のメカニズムも分かってきた。
やはり最初の北のIC○Mである。もともとこの海域は「船幽霊が出る」とされた
海域で、極めて小さい範囲にカースゾーンは存在していたと推測される。
その極めて小さい閉鎖空間(次元の穴)に膨大なエネルギーを持つIC○Mが落下し
た。感覚的には無限に伸びるペットボトルの中に無理やりIC○Mを落として破裂
させた感じらしい。
これによって、今の世界とは異なる物理法則を持つ亜空間が誕生し今も衝撃で拡張
し続けているということらしい。
10月WV日
間もなく私の住む町もカースゾーンに飲まれる。首都東京はすでに飲まれた。
しかし通信機器も移動手段もなく状況は分からない。
人工衛生で見る限り、警察や軍隊の指揮系統が破壊され暴徒化した人々が食料などを
奪っているようだ。
私は買えるだけの食糧に水・燃料を買い込んで家に籠る。人類がこの100年で
培った英知が一瞬で失われるのである。きっと世の中は江戸末期のような世界に
なってしまうのであろう。
それでも命があれば成せばなる。さあ停電が始まった。まもなくだ・・・
俺たちの戦いはきっとこれからだ!
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、
実在のものとは関係ありません。
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以上、すべて創作です。
SF方面に大きく舵を切った最終回です。
俺たたENDかよ!
そうです。でも、投げっぱなしはあんまりなのでこの後の緑茶の旅をダイジェストで
描きます。
カースゾーンを抜けると、見知らぬ町だった。そこは日本の町のようでちょっと
昭和な感じの町。
カースゾーンは生物には無害ではなかった。
カースゾーンを見誤った。
カースゾーンは異世界との交換空間であった。電気テクノロジーが存在しない
並行異世界との交換空間。
そこに入った物体は、機械・生物問わずその世界の機械・生物と交換されて
しまうのだ。
緑茶は古本屋で買っておいたキャンプの参考書に頼ってこの世界を生き抜いて
行くのであった。
完
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