2025年3月13日木曜日

黒岩メダカに私の可愛いが通じない~10話(一部レビュー)

<あらすじ>

川井モナ、17歳。息をするようにモテる美少女。今まで彼女に靡かなかった男などいなかった。しかし、転校生の黒岩メダカだけは彼女にまるで関心を示さない。このままではクイーンビーとしてのプライドが許さないモナは、メダカを振り向かせるためにあの手この手で誘惑を仕掛けていく——。


<レビュー>

モナとメダカのイチャラブコメディかと思いきや、物語が進むにつれて旭というライバルキャラが登場し、メダカを巡る対立が描かれる展開になりました。単なるメダカの奪い合いではなく、モナと旭の戦いにはそれぞれ協力者が付き、モナには朋、旭には美波というサポートキャラが加わることで、個人戦からチーム戦へと発展していく構図が面白いポイントです。


また、ハーレムものの作品では女性キャラばかりが目立つことが多いですが、本作では男性キャラも物語の中でしっかりと存在感を発揮しています。ただのモブではなく、ムードメーカーとして機能しつつ、恋愛バトルが過剰にドロドロしすぎないようにバランスを取っているのが特徴的です。数年前のハーレム系アニメでは、こうした男性キャラは名前すら与えられず背景の一部として扱われることも多かったですが、本作ではしっかりとした人格や立ち位置が与えられ、視聴者が共感できるキャラクターになっています。


もし安易に男性キャラを登場させるのであれば、メダカに敵対するライバルポジションを作るほうがストーリー展開としては楽だったはずですが、本作ではあえてそうしませんでした。あくまで自然に周囲のキャラを配置しつつ、物語を円滑に進める工夫が施されている点は、作者のバランス感覚の良さを感じます。


「からかい上手の高木さん」などの作品とは違い、恋愛模様に加えてキャラクター同士の駆け引きやチーム戦の要素があるため、群像劇的な楽しみ方もできます。ラブコメ好きな方はもちろん、ちょっとした心理戦が絡む作品が好きな方にもおすすめの作品ですので、ぜひ視聴してみてはいかがでしょうか。




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