2024年6月30日日曜日

Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ(終)

<あらすじ>

魔王軍で起きた緊急事態、それは魔王ゴウルの弟であるユイガードが謀反を起こしたという緊急事態だった。魔王城に駆け付けたゴウルは四天王からも不満を露わにされ、ユイガードから魔王の座を懸けた勝負を挑まれる。人間族と魔族の無用な対立を憂うゴウルは主人公の家に居候することに。


<レビュー>

追放系のファンタジー作品です。シナリオ的には魔王との遭遇や、魔族側の内乱、魔王の交代、魔人との戦闘などイベントが多く、コミカルな作風でありながら、ファンタジー作品としての厚みも兼ね備えた作品でした。


この作品は、二人の男性が同時に異世界召喚されるところから始まります。そして、Lv1のステータスの違いから、主人公は無能の烙印を押され追放されます。


普通ですと、この手の展開は勇者として選ばれた(追放されなかった)方が、あとからひどい目に合うのですが、本作でも本人の性格の悪さもあって痛い目にあいます。


しかし、従者のツーヤが勇者が投獄されても逃亡の身になっても勇者を支えたい、と支えてくれます。


この辺りのキャラ配置が追放ものにありがちな、後味の悪さを中和して視聴者が純粋にギャグアニメとして視聴することができる環境を整えていました。


物語の後半では、反乱を起こした魔族に捕まり生贄にされそうになりますが、その時ですら一緒に生贄になるという献身さで、個人的には影のヒロインの一人だと思っています。


この構図は、勇者だけではなく、魔王にも側近の猫娘がいたり、反乱した魔族にもインテリ魔族がついていたりと主人公以外の勢力にも、必ず支える(鼓舞する?)女性が描かれているのが印象的な作品でした。


あえて言うのであれば、主人公を追放した張本人である元国王だけは、単身行方不明になっているようですが、人格的に破綻していたので、例外なのでしょう。


基本的には主人公とフェンリースのイチャラブコメディが中心ですが、その部分はもちろん、他の側面から観察しても楽しめる作品なので、おすすめです!




2024年6月28日金曜日

軽い日記的なもの「作家の考える死亡フラグランキング」

こんばんは!今日は私が考えるファンタジー作品における職業別死亡フラグランキングを紹介します。

作家の視点から、物語的に殺したくなる職業をランキング形式でご紹介します!

【勇者】(死亡フラグ★☆☆☆☆)

主人公やライバルとして登場することが多い職業です。物語の進行役や主人公との対比として優秀な職業です。ただし、「学校のクラス全員が勇者として召喚されました」といった設定の名ばかり勇者は、モブ扱いとして死亡しやすいです。

【戦士】(死亡フラグ★★☆☆☆)

前衛アタッカーとして、モンスターの強さを描写するのに便利な職業です。「しっぽの一振りで戦士は弾き飛ばされた!」といったシーンは、読者が想像しやすいのも良い点です。物語を通して敵の強さを示す役割を担うので、大けがをすることはありますが、殺すのは難しい職業です。ただし、最終ボスとの決戦では、戦士が死ぬことで敵の強さを表現する場合があり、そのシーンでは死亡しやすいです。

【魔法使い】(死亡フラグ★☆☆☆☆)

後衛アタッカーとして、物語にファンタジー要素を加えるのに便利な職業です。ファイヤーボールを飛ばすだけで一気に異世界感を出せたりします。属性の概念を説明する役割としても重宝され、「炎魔法」「水魔法」といった形で個性を出しやすいのも良い点です。殺すメリットが少なく、殺してしまうと説明役がいなくなるため、生存率は高いです。

【僧侶】(死亡フラグ★★★★★)

真っ先に殺したくなる職業ナンバーワンです。僧侶がいると「蘇生」「回復」「状態異常解除」といったシナリオの緊張感をすべて取り除いてしまうからです。死んでも蘇生される世界では、死が軽くなりますし、主人公を窮地に陥れるための状態異常(例えば猛毒)も僧侶がいると解除されてしまいます。シナリオ上殺せない場合は、相当ポンコツにしないと使いづらい職業です。

【武闘家/騎士】(死亡フラグ★★★☆☆)

少しマイナーな職業です。戦士や勇者と役割が被ることが多く、使いどころが難しい職業です。そのため、戦力というよりもシナリオの活性剤として使われることが多いです。例えば序盤に登場し、早々に雑魚に殺されて主人公にトラウマを与えたり、敵役として登場し剣を交えた後に中盤以降で仲間になってシナリオに変化をもたらしたりします。その反面、シナリオの都合で殺しやすく、死亡フラグは高めです。

以上、自称作家が考える職業別死亡フラグランキングでした!皆さんはどう思われますか?読者の視点ではまた違った意見があるかと思いますので、作家の視点を楽しんでいただければ幸いです。




2024年6月25日火曜日

転生貴族、鑑定スキルで成り上がる(終)

<あらすじ>(引用)

異世界に転生した主人公アルス・ローベントは、小さな領地を持つ弱小貴族の子として生きることになった。アルスには特別な知力や武力はないが、生まれながらにして他人の能力・ステータスを見抜く “鑑定スキル” を手にしていた。そのスキルを活かして世に隠れた 「逸材」 を発掘し、弱小領地から最強の領地へと変貌させていく。心優しいアルスと、個性豊かな逸材たちの出会いと成長を描く異世界統一記が今、始まる!


<レビュー>

はじめに、総括をお伝えすると非常に面白いアニメでした。


転生系のアニメなので主人公がチートスキルを持っているのはおなじみなのですが、この作品の主人公のスキルは「鑑定」で他人の強さを数値化して見ることができる能力です。


この能力の強さが絶妙で、表面的な強さしか分からないという制約があります。例えば「野心」という項目が100であったとしても、何に対する野心なのか確たる部分が分かりません。


そのため、主人公は鑑定スキルで相手の大雑把な傾向を掴むことはできますが、あとは自力で仲間にするために数値の後ろに隠れている真実を見抜く必要があります。


非常に端的に表現してしまうと「ちょっと人を見る目がある」くらいの能力なので、戦いで無双をしたり知略戦で相手を完封したりすることはできません。


そのため、丁寧に仲間を集めてパーティーの総合力で生き抜くことになります。


このコンセプトが、異世界転生ものにしては珍しく色々な適正を持った仲間が徐々に加わっていき、主人公の人柄で絆を深めていくシナリオがとても私の好みに合っていました。


残念な部分は、せっかく集めた仲間を活かす場面があまりなく、最終回の模擬戦くらいしかなかったところでしょうか。この辺りは2期がこの秋から放送されるらしく、内容も戦闘中心になるようなので期待しておこうと思います。


もしご興味があればご視聴してみてください!




2024年6月23日日曜日

無職転生Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~第2クール #22

<あらすじ>

母親を助けるため、父親のパーティーとダンジョンに潜るルーデウス。師匠であるロキシーとも再会し、ついに最深部のボスと対峙する。


<レビュー>

屈指のトラウマ回となりました。人神の忠告を無視して、父パウロのところへ行き、ルーデウスの一瞬の慢心によってパウロが死亡してしまいます。


そこまでして救出した母親は記憶を失っていた。


この作品のシナリオは、ごくまれにこのようなトラウマシーンを織り交ぜてくるので注意が必要なのですが、今回のトラウマシーンは父親が目の前で自分のせいで死亡するというかなりショッキングな内容でした。


しかも、ルーデウスが気が付いて父親を見つけたとき、まだ父親は致命傷を負いながらも生きていて、少し笑みを浮かべて息絶えるのです。


この描写の持つ情報量と、容易に予想できるルーデウスの感情が視聴者の感情を大きく動かすことになり、物語への没入度が向上したと思います。


ルーデウスはトラウマがあるごとに悩み苦しんで乗り越えていくのですが、今回のトラウマは乗り越えられるのか。せめて母親が無事であれば救われたのですが、母親も記憶喪失になっており、希望もない中で、ルーデウスは立ち直れるのでしょうか。


せめて今期の放送枠の中で立ち直って欲しいものです。最後まで目が離せない作品ですので、もしよろしければ是非1話から視聴してみてください。




2024年6月21日金曜日

休載のお知らせ

こんばんわ!管理人の緑茶です。


本日は帰宅時間が深夜になってしまったため、休載となります。

次回、日曜日の更新はアニメのレビュー記事をあげますので、よろしければ次回もお願いいたします。




2024年6月18日火曜日

じいさんばあさん若返る(終)

<あらすじ>

青森県のある農村で余生を送っていた高齢夫婦の「正蔵」と「イネ」は、ある日を境に若返った。二人は若返りを納得すると、家族をはじめとする周りの人たちの理解も得ながら、新婚時代にはできなかった夫婦生活を満喫するようになる。

<レビュー>

おじさんとおばあさんを不思議なリンゴで若返らせて、人生のヤリ残しをふたりで体験していく作品です。

 

時折、孫たちの青春ラブコメがあったり、じじばばネタがあったりと幅広いジャンルのコメディが散りばめられた作品でした。

 

タイトルの持つ圧力とは裏腹に、じいさんばああさんが穏やかに(時ににぎやかに)過ごしていく日常が描かれています。

 

おなかを抱えてゲラゲラと笑うタイプの作品ではなく、クスクスと笑うような柔らかいギャグが多い作品でした。


季節ネタや、旅行ネタもあり、親戚も度々登場するので群像劇のような一面もありますが、賑やかなシーンと、二人だけの静かなシーンの落差がリアルな老夫婦の日常を感じさせました。

 

個人的にはサザエさん方式で、どこまでも続けていくのかと思いましたが、最終回でしっかりとオチをつけ、さらに50年後まで見せて綺麗に終わらせた部分に好感がもてました。


お葬式のシーンを全てカットしたのは、この作品らしいと思いました。おかげさまで視聴後も気分よく余韻を味わえました。


老夫婦の親を持つ世代には、かなり刺さりそうな内容も含んでおり、お勧めの作品です。




2024年6月16日日曜日

軽い日記的なもの「ニコニコのサイバー攻撃の件」

こんばんは!管理人の緑茶です。


今日は時事ネタです。ニコニコ動画を運営しているKADOKAWAがサイバー攻撃で複数のサービス停止に追い込まれている件です。


さて、この話題を取り上げた理由ですが、ちょうどNサークルでもゲーム公開用のプラットフォームを作成しており、当然セキュリティについても議論していたので、議論の内容と今回の件を結び付ける形で紹介します。


Nサークルにてプラットフォームを公開しようとした場合に、大きな障害が3つありました。


1.負荷対策

2.WEB API対策

3.セキュリティ対策

この3つです。もちろん、大前提として「費用」は重要ですが、Nサークルでは活動費用は全て代表のニックさんが支払う取り決めなので、障害にはなりませんでした。


負荷対策は、レンタルサーバーなので他のサイトに影響を出さないように負荷をコントロールできないといけないということです。つまり入場規制が必須となります。


サーバーのOSや通信機器の設定を変更できない我々がどのように入場規制を行うのか、これが課題でした。


次がWEB API対策です。アツマールにあったスコアボードAPIのように、ユーザー間で共有できる情報や仕組みを提供する機能です。これがなければ、プラットフォームと言いながら、ただのゲームストレージになってしまいます。どのようなAPIをどうやって提供するのか、これが課題でした。


最後が全体的にかかわってくる「セキュリティ」です。プラットフォームが攻撃された場合に備える対策です。幸いにもレンタルサーバー側が基本的な対策は行ってくれているので、我々は自分たちが実装した部分のみについて検討しました。


結論としては、完全なるセキュリティは不可能という結論に達し、セキュリティの概念・対象を再整理しました。


そして、守るべきデータを持たないという方針で最低限のセキュリティ対策にとどめることになりました。


まさに今回のKADOKAWAの事例で見ても、大企業、しかもかなりセキュリティ意識の高い部類の会社でも、狙われてしまえば防御し続けるのは難しいということです。


セキュリティを強固にすればするほど、複雑になりコストが発生し、可用性(使い勝手)が低下します。今回のKADOKAWAの事例も、複数台のサーバーをネットワークでつなげていたため大規模な攻撃を許しました。これが各サーバーが独立し、ネットワークに接続されていない状態で稼働し、サーバー間のデータの受け渡しは人間がUSBメモリで毎回ウイルスチェックをしながら移していれば、被害は格段に減ったでしょう。


しかし、そんな構成では事業が成り立ちません。ある程度可用性を確保しつつ、安全を取ろうとすれば隙が生まれ、悪意ある者の侵入を許してしまうのです。


そうなってくると、セキュリティ対策にお金をかけて可用性を下げるよりも、最低限のセキュリティにとどめてハッキングありきの体制作りが今後は大切なのかもしれませんね。

2024年6月13日木曜日

Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ ~10話

<あらすじ>

魔王軍で起きた緊急事態、それは魔王ゴウルの弟であるユイガードが謀反を起こしたというものだった。魔王城に駆け付けたゴウルは四天王からも不満を露わにされ、ユイガードから魔王の座を懸けた勝負を挑まれる。人種族と魔族の無用な対立を憂うゴウルがとった選択とは――。

<レビュー>

追放系の主人公最強系アニメです。初見ではよくあるタイプの作品で王様が勇者を見る目がなく、ポンコツの方を真の勇者とし、優秀な方を追放するスタイル。


いつも思うのですが、なぜ追放するのでしょうね。召喚しておいて追放したら優秀じゃなくて本当に無能な勇者でも、異世界人がアンチ化するので、確実に悪手なのですが・・・


適材適所が出来ないから、魔王軍に押されて異世界召喚しているという理解にしておきます(笑)

もはや王の資質すらないことになってしまいますが、そうなのでしょう。

 

さて、本作ですが追放した王国は、徹底的に滅亡路線を突き進みます。追放した王様や、勇者が戻ってくるように頼みに行っても拒否。


さらに、王女が直接謝罪に向かい、王様を退位させるので戻ってくれと言われても拒否。

 

魔王軍に手を貸さないだけありがたいと思えてきなスタンスです。ここが非常によい。ブレないので追放系の面白さが存分に味わえる作品です。

 

大抵の作品であれば、王女が出てきた当たりで王様を断罪して許す。みたいな流れで、そこからは普通の転生系のアニメになってしまうところを、許さず、かといって敵対しないという中立な立場をとることで、王国、魔王軍の両陣営から常時勧誘を受け続けるというご褒美タイムが続くようになっています。


最終的に、魔族と人間の和解を目指すようですが、武力をもって紛争を解決できるのか。

楽しみな作品です。



2024年6月11日火曜日

活動レポート 2024年5月

管理人の緑茶です。こんばんは!

今回は先月の活動レポートとなります。

【実績】

 

作家関連のお仕事は・・・・0(ZERO!)

今月も安定の0!(ZERO!)でした。 


【雑感】

5月が終わりました!GWは帰省とサークル活動でタップリとシナリオを書きました。あの中で何本がゲームになってさらに何本がリリースまで進むのか分かりませんが、1本でもお手元に届けば嬉しいです。


 

『レビューの話題』------------------

 

感触の良いレビューは少なめでした。ライターあるあるなのかも知れませんが、自分が作品を調子よく書けていると他人への評価厳しくなるというか、ハナにつくような書き方になってしまいます。ハイテンションになっているのでしょうが、掲載記事は一定の品質になるように心がけたいです。

 

『DQXの話題』-------------------

 

ボチボチと遊んでいます。やはりネトゲなので時間が無限に溶けていくので5分~10分遊んだらやめるようにしています。そのくらいの距離感の方が長く遊べますし他の用事もできますので安心です。


  

『Youtubeの話題』-----------  


シナリオの参考にカップル系のチャンネルを見ていました。特に目線と体の向きなんかを注意深く観察していまいました。じっくり観察しているとドッキリみたいな企画は事前に知っていたパターンと本当にドッキリのパターンで何となく見分けができるようになってきます。瞳孔の開き方とか表情筋のこわばり方なんかが凄く参考になりました。


  

『その他の話題』-------------------


友人の紹介で乗馬体験に行ってきました。普通のファミリー向け牧場にいる小さい馬(ポニー)だと私は体重オーバーで乗れませんが、今回は本物の馬に乗ってきました。想像以上に目線が高く落ちたら骨ぐらい折れそうで緊張しましたが、すこしパカパカ早歩きするだけで風を切って非常に感動しました。そして体験会でもらった入会パンフレットの価格の高さに驚愕しました(笑)

 

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 以上で今回の活動レポートは終わりです。

 

 それでは長文お付き合いありがとうございました!

 

 今月も引き続き更新しますのでズズズイッとよろしくお願いします!!

               

2024年6月9日日曜日

転生したらスライムだった件 第3期~58話

 <あらすじ>(引用)

魔物を敵視するルミナス教の総本山・神聖法皇国ルベリオスでは、

聖騎士団長・ヒナタがリムルのメッセージを受け取る。

しかしそれは、何者かによって改竄された宣戦布告だった。

テンペストにヒナタが向かっていると報告を受けたリムルの決断はーー。

真の敵と味方を見極め「人魔共栄圏」という理想を追い求める、リムルの新たな挑戦が始まる。


<レビュー>

ルベリオスとテンペストの争いがやっと決着となりました。七曜の老師というかなり強力な魔法を使う集団が事態を悪い方向へ進めるべく暗躍していたわけですが、その七曜の老師も全員駆逐され、まさに大団円を迎えました。


個人的には七曜の老師の件はありますが、ヒナタが七曜の老師の罠に簡単に騙されすぎるため、今後も敵対する勢力に簡単に騙されて敵対しそうで、恐ろしい存在だと感じました。


実は原作では、そのあたりの謝罪も含めて、アニメでは数枚の止め絵で流されてしまった宴会のシーンが重厚に描かれており、天ぷらを食べて感動するシーンや、すき焼きを食べて涙するシーンなど、ヒナタが心を開き、誠意をもって謝罪するという大切なシーンがありましたが、アニメではカットされてしまいました。ここはカットしたらダメだと思いましたが、どうやら次回予告でヒナタがすき焼きを食べているシーンがあるので、大切なシーンは59話で描かれるということなのかもしれませんね。


それにしても、動かない会議のシーンは非常に丁寧に長尺を使って放送したのに、このルベリオス戦の一番のカタルシスにあたる宴会シーンを止め絵で軽く流すなんて、あまり良い演出だとは思いませんでした。確かに、気楽に見ている子供やライトな視聴者には宴会のシーンの重要性は分かりにくく、ガチ勢向けなのかもしれませんが、だったら会議のシーンも止め絵で数秒で流して、分かりやすい動きのあるシーンに尺を使うべきだと思います。バランスが悪い印象です。


しかし、59話でその辺もすべて改めて放送するのであれば、全然話が違いますので来週の本作は、いろいろな意味で興味深く、楽しみにしています!




2024年6月6日木曜日

この素晴らしい世界に祝福を!3 ~9話(一部レビュー)

 <あらすじ>

交通事故(!?)によりあっけなく人生の幕を閉じるはずだったゲームを愛するひきこもり・佐藤和真(カズマ)。


ひょんなことから、女神・アクアを道連れに異世界転生することに。


王女アイリスがカズマに懐いてしまった!?カズマが目を開けると、そこはなんと王都!


アイリスに乞われて滞在するうちに、王城でのセレブ生活に味を占め、これ幸いと居座ることを決めるカズマ。しかし、幸せな時間も終わり、今度はダクネスが・・・


<レビュー>

『この素晴らしい世界に祝福を!3』は、これまでのシリーズと同様に、そのギャグとキャラクターの魅力の作品です。カズマ、アクア、めぐみん、ダクネスの主要キャラクターたちが、異世界での日常を通じて成長しつつ、変わらず無茶苦茶な冒険を繰り広げます。


まず、第3期の注目ポイントは、王女アイリスとカズマの入れ替わりエピソードです。アイリスの中にカズマの魂が入り込むことで、カズマ役の福島潤さんとアイリス役の高尾奏音さんがそれぞれ相手のキャラクターを演じることになります。この演技の入れ替わりは、視聴者に新鮮さと笑いを提供し、シリーズのユニークさをさらに引き立てています。特に高尾奏音さんのカズマの演技は、カズマのクズムーブを見事に再現しつつ、声の可愛らしさを失わないという絶妙なバランスで視聴者を魅了しました​。


第6話では、カズマがアイテムの力を借りて格好良く立ち回るシーンが印象的です。特にアイリスとめぐみんのケンカシーンは見どころで、カズマを巡る二人のやり取りがコミカルに描かれています。めぐみんがカズマに対する嫉妬心を露わにするシーンは、シリーズのファンにとって必見です。また、お風呂シーンや戦闘シーンの作画は非常に気合が入っており、深夜のリアルタイム視聴にふさわしい、刺激的な映像が提供されています​。


シリーズの魅力である「このすば」らしいギャグコメディは健在で、キャラクター同士の掛け合いがスピーディで笑いを誘います。第1話からこれまでのシリーズと変わらない雰囲気が感じられ、軸がブレないシリーズ構成が作品の魅力の一つになっています。視聴者は、4人のキャラクターが揃った時の無茶苦茶なやり取りを楽しむことができ、まさに「このすば」の真骨頂と言えるでしょう​。


作画についても、令和時代のアニメと比較すると多少見劣りするかもしれませんが、それでも十分に楽しめるクオリティです。特に、アクアの呆れ顔や、めぐみんの爆裂魔法を使う際の迫力ある表情など、キャラクターの感情が豊かに表現されており、視覚的にも楽しめます。また、作画のクオリティが安定している点も評価が高いです。


ストーリー展開においては、カズマたちの成長や人間関係の変化が描かれており、コメディだけでなく、ドラマチックな要素も楽しめます。カズマとアイリスの関係や、めぐみんとのロマンス要素など、キャラクター間の関係性が深まることで、視聴者はより一層キャラクターに感情移入できるようになっています。特に、カズマとアイリスの関係が焦点となるエピソードでは、感動的なシーンが多く、視聴者の心を揺さぶります。


総じて、『この素晴らしい世界に祝福を!3』は、シリーズのファンにとって大満足の出来であり、新規視聴者にも強くお勧めできる作品です。キャラクターの個性が際立ち、笑いと感動を提供するこの作品は、今期のアニメの中でも特に注目すべき作品と言えるでしょう。今後の展開にも期待が高まります。公式サイトでさらに詳細な情報を確認できますので、興味のある方はぜひご覧ください!



2024年6月4日火曜日

魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?~9話(一部レビュー)

<あらすじ>

悪の魔術師として人々に恐れられているザガン。

不器用で口の悪い彼は、今日も魔術の研究をしながら領内の賊をぶちのめしていた。

ザガンは、悪友のバルバロスに誘われて参加した闇のオークション会場で、魔王の遺品として出品された白い髪のエルフの少女ネフィと運命的な出会いを果たす。

口下手な魔術師と美少女エルフのじわキュンラブコメディ。


<レビュー>

孤独だった魔王ザガンが、奴隷エルフのネフィと出会うところから始まるラブコメディ。


話数が進むにつれ、キャラの魅力が増していく作品で、ザガンとネフィの信頼関係が強化されていく一方で、敵対勢力である教会はザガンの扱いをめぐって水面下でドラマが展開されています。


この構成により、主人公側のザガン、ネフィだけではなく、教会側のシャスティル、ラーファエルなどのキャラクターについても、キャラクターの深掘りが行われ、視聴者に魅力的に感じられるようになっています。


またシナリオに関しても、ザガンがネフィと出会って恋人のような関係に進んでいく過程を丁寧に描き、夫婦のような関係まで進むと、娘ポジションに竜族の少女「フォル」を加えることで三人家族のホームコメディのような雰囲気になってきました。


時折、教会との戦いや魔術師同士の戦闘が加わることでシナリオにメリハリがあり、それでいて登場キャラクターが基本的に善人なので、視聴していて穏やかな優しい気持ちになれる作品です。


孤独だったザガンが家族を持つ過程を、様々なイベントを踏まえながら描いた作品ですので、ご興味があればお勧めの作品です。




2024年6月2日日曜日

(映画)ゴジラ-1.0(実写映画ミニレビュー)

 <あらすじ>(公式引用)

焦土と化した日本に、突如現れたゴジラ。

残された名もなき人々に、生きて抗う術はあるのか。

ゴジラ七〇周年記念作品となる本作

絶望の象徴が、いま令和に甦る。


<レビュー>

敗戦後の日本の東京を舞台に、ゴジラに強襲された日本人の戦いを描く映画です。


細かい考察は映画系の専門サイトが扱っているので、本サイトではアニメファンからみた映画のレビューを掲載し、大まかな魅力と解説を共有していこうと思います。


さて、面白いかどうかという点では「面白いが後味は悪い」という結論になります。以降ネタバレを含むのでご注意をお願いします。


まず今回のゴジラはテーマの一つに核の恐怖があります。ゴジラが銀座で核を放ったことで3万人が死傷し、ヒロインも命を落としてしまいます(あえて「落とす」と表現します)。


その描写は爆発の衝撃波で、瓦礫と共に銀座は一瞬で吹き飛ばされ、直後に減圧した大気が周りの空気を吸い込んですべてを破壊するというものです。


核の圧倒的な破壊力をリアルに疑似体験できます。当然被ばくもしますから、ゴジラを撃退したエンディング後の世界では多くの人物の悲惨な情景が想像できてしまいます。そういった点で後味がかなり悪いのです。


とはいえ、作品としては非常に面白いです。時代設定が戦後になっていることで日本軍にはほとんど戦力がありません。しかもGHQはソ連との関係を考えて助けてもくれません。


そんな中、戦時中の特攻隊の生き残りと、戦争を経験した多くの民間人が「貧乏くじだ」などと言いながらも奮起し、ゴジラの撃退を試みる内容は、常に緊迫感がありながら「生きる」というテーマを感じさせる素晴らしいドラマになっています。


主人公が特攻隊から逃げ出し、挫折を経てヒロインと出会い、生活を立て直していくシナリオでも十分に面白い作品に、ゴジラを巧みに融合させることで、主人公の成長や生きる意味を見つけ、また死に場所を求める心情の動機付けになっており、視聴者の共感を強く刺激する構成になっています。


リアルなドラマパートを主軸にしておきながら、ゴジラのシーンは怪獣ものとして分かりやすい表現となっているところも素晴らしいです。ただ怪獣が暴れるだけではなく、ゴジラは熱線を放つときに、しっぽからエネルギーを上昇させていくような動きを見せます。この辺は物凄く嘘くさい。これはアニメや特撮モノの「子供にも分かる危険な雰囲気」を表す手法で、リアルにゴジラを描こうとすれば不要な演出です。


しかしこの作品は「ゴジラ」であって怪獣映画なのでリアルさよりも分かりやすさを優先しているので、ゴジラに詳しくない海外の視聴者にも刺さりやすく、日本よりも海外で受けている理由の一つだろうと思います。


本作の劇場公開は終わっておりますが、配信が始まりました。残酷描写はありますが、グロテスクな描写は控えめなので親子で視聴されても面白いかもしれませんね!