2024年12月15日日曜日

やり直し令嬢は竜帝陛下を攻略中(一部レビュー)

<あらすじ>

処刑前夜、牢から逃げた令嬢ジル。

無実の罪を着せたのは婚約者の王太子ジェラルドだった。


戦場で「軍神令嬢」と呼ばれたのも初恋のためだったのに……。

兵の矢に討たれたはずが、目覚めると10歳の自分に戻り、ジェラルドの求婚をかわすため、隣国の皇帝ハディスに嘘をつく。


だが、未来で暴虐の限りを尽くす彼は、恋愛オンチな純情皇帝で……!?

ジルはジェラルドではなくハディスと結ばれ、失ったすべてを取り戻す決意をする。


<レビュー>

最近よく見かける「断罪からのタイムリープ作品」であり、いわゆるやり直し令嬢の大逆転劇です。


10歳に戻ってしまった主人公ですが、16歳のときと変わらない膨大な魔力量を誇り、軍艦を魔力で投げ飛ばすほどの実力を持っています。加えて、指揮官としてのカリスマ性や知性も兼ね備えており、「強くてニューゲーム」状態となっています。


婚約相手のハディスは、1回目の人生で「竜帝」と称される強敵だった人物です。主人公と竜帝のコンビは最強のパーティーを形成しており、その盤石さが物語の軸となっています。


ただし、主人公と竜帝はともに精神的に未熟な部分もあり、それが弱点として露見することがあります。しかし、一方が崩れてももう一方が補う形で危機を乗り越えるため、隙のないコンビとして描かれています。この構成は「ティアムーン帝国物語」(同じくやり直し系の小説)と似ています。


【魅力的なポイント】

主人公の圧倒的な強さと知性:10歳とは思えない思慮深さが光り、強い女性像として物語を牽引します。

婚約者の竜帝:未来では危険人物と化しますが、現在の純情さやラブコメ的な描写がアクセントとなっています。

テンプレートの安心感:テンプレ展開ではありますが、「つまらない」というよりは「安定感がある」作りで、誰もが楽しめる内容です。

また、テンプレ展開にもかかわらず、主人公と竜帝の掛け合いやライバルとの対決は爽快感があり、読者を飽きさせません。


【まとめ】

本作は、悪役令嬢ものややり直し系のファンには特におすすめです。展開が予想できても主人公の強さや竜帝とのラブコメが絶妙なバランスで物語を盛り上げています。テンプレートだからこその安心感と安定感を楽しめる作品です。


年末年始の休暇中にじっくり楽しむのにぴったりの作品です。ぜひチェックしてみてください!




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