<あらすじ>
魔法使いに憧れる天然少女クルミ=ミライと、代々魔法使いを輩出する名家の令嬢ユズ=エーデル。レットラン魔法学校の国家魔法師養成専門学科(通称・マ組)への進学は、魔法使いになるための必須条件。しかし、二人はまさかの受験失敗…。
<レビュー>
物語は、古代魔法を巡る陰謀めいた内容へと進み、クライマックスに向かっています。マ組への編入試験に挑むクルミとユズですが、その試験にも裏がありそうで、シナリオは一層緊迫感を増しています。
これまで全体的に能天気な作風でしたが、シリアスな展開が徐々に忍び寄っているのが視聴者の心を引き込む工夫となっており、「ギャップ萌え」の原理がうまく機能しています。
とはいえ、気になる部分が2点あります。
まず、作画が見にくい点です。元々フィルターをかけたような低コントラストで描かれている本作ですが、視覚的な情報量が増えるにつれて、そのフィルターが邪魔に感じられるようになっています。特にシリアスなシーンに入ると視覚的な混乱が生じやすくなるのではないかと心配です。
次に、内容と放送時間のアンマッチです。魔法少女ものとしての構成がある一方で、深夜1時という時間帯で放送されていることから、ターゲット層が不明瞭です。内容自体が日曜日の朝の子供向けのような雰囲気であり、深夜帯ではその魅力を最大限に活かしきれていない印象を受けます。結果的に視聴者層が限定されてしまい、視聴率を下げてしまう恐れがあります。
この作品は1話ごとに起承転結がしっかりしていて、次回への引きもしっかり盛り込まれている完成度の高い作品です。しかし、前述の2つの点が気になって仕方がありません。少し刺激的なアクションシーンや魔法バトルがあれば、大人もアクションアニメのような楽しみ方ができたのではないかと思います。
物語もクライマックスに入り、今後の展開でアクションシーンが増えるかもしれません。ぜひ一度、視聴してみてはいかがでしょうか?
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