2024年10月7日月曜日

VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた (終) レビュー

<あらすじ>(引用)

数々の華やかなVTuberが所属する大手運営会社ライブオン。清楚系VTuberとして活動している心音淡雪は、ある日、配信を切り忘れたことから大きな騒動に。しかし、そのギャップが逆に注目を集め、大人気VTuberへと成長していくサクセスストーリーです。


<レビュー>

VTuberとしての「配信切り忘れ」から始まる主人公の成功物語。タイトル通り、1話で配信を切り忘れたシーンが最も面白く、そこから段々とインパクトが弱くなってしまったアニメでした。


その理由として、キャラクターたちの内面描写が薄く、共感できるエピソードが少ない点が挙げられます。VTuberらしくキャラ設定自体はわかりやすく記号化されているものの、登場人物の内面が描かれず、感情移入がしづらい作りになっているのが残念です。そのため、視聴していて「TVで配信を見ているだけ」のような、どこか冷めた印象を受けてしまうことがあります。


VTuber好きな方にはVTuberにありがちな「あるある」ネタが仕込まれているので楽しめる部分もあるかもしれませんが、VTuber文化にあまり詳しくない人にとっては理解しづらく、楽しさを共有するのが難しい構成だったように思います。


さらに、VTuberの「姿」と配信者の「中の人」の区別が曖昧で、どのセリフがVTuberとしての発言なのか、どのセリフが中の人としての発言なのかがわかりにくいため、この点も視聴者に混乱を与えやすく、敷居を上げてしまった要因の一つでしょう。


しかし、VTuberという要素を取り除けば、普通の美少女キャラたちの日常系アニメとしては悪くない出来です。作画もかわいらしく、キャラクターの特徴も分かりやすく設定されています。1話のインパクトが強かったため、期待値との差異で離れてしまった視聴者もいるでしょうが、日常系アニメとして楽しめば、可愛らしいキャラたちのふれあいが心地よく、良い作品だと感じられるかもしれません。


全体として、VTuberに関心がある方や、VTuberという要素が好きな方には楽しめるアニメだと思いますが、それ以外の視聴者にはやや物足りない部分が多かったのも事実です。それでも、日常系アニメとして軽く楽しむつもりで視聴すれば良いかもしれません。




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