2024年10月31日木曜日

【Youtuber】ばんばんざいチャンネルぎし結婚!【感想記事】

ばんばんざいチャンネルのぎしが、モデルの桜井美悠さんと入籍されました。今回は本件の感想とばんばんざいチャンネルの強みを紐解いていきます。


まずはご結婚おめでとうございます。るなさんに続き、ぎしさんもパートナーを見つけたようです。動画で見る限り、お二人は相性が良さそうです。


ぎしさんの魅力は行動力と実行力で、RPGでいえば前衛タイプです。そんな前衛タイプに合うのは支援タイプです。RPGに例えると僧侶や魔法使いですね。


お相手の桜井美悠さんはモデル活動を積極的に行っていますが、結婚報告動画ではぎしを支える姿勢が見え、ぎしのトークを立てていました。つまり、前衛もできる支援型で、ぎしに合わせて前衛・中衛を器用にこなせるタイプのようです。このタイプと前衛特化型のぎしさんは相性が最高だと思います。


では、この前衛・中衛・後衛を使って「ばんばんざいチャンネル」の強みも紐解いていきます。(個人の感想を多く含みますので小ネタ程度です)


複数人で運営するYoutuberは、メンバーのパーティー構成が重要です。


2人の場合、中衛2人が最適だと思います。どちらも前に出てサポートもできる形です。カップル系でいうと、なこなこCPやのりぽんCPがこのタイプです。男女どちらもビジュアルが良く、面白い動画を作れる才能がある恵まれたパーティーですね。


逆に前衛+後衛タイプは瞬発力はありますが長続きしない傾向にあります。後衛側が前衛に引け目を感じてしまう傾向があり、それが発端で勢いが落ちてしまいます。


では、ばんばんざいのような3人組ですが、これは「前衛、中衛、中衛」の構成が最善だと思います。もともと手堅い「中衛×2」に突破タイプの前衛を足しているので、これは強いと思います。


さらに前衛がぎし、中衛が女性2人というのも良いです。女性ならではの共感力で暴走しがちな前衛をうまく制御しています。特に「みゆ」の存在は大きく、中衛でありながら前衛・後衛もこなせる器用な性格で、どのポジションも専門のぎし、るなには及ばないものの、一般的なチャンネルならリーダーポジションクラスの実力です。そのため動画の質を安定させるバランサーとして非常に優秀だと思います。


このことから、ばんばんざいの強さの一つにパーティーバランスの良さがあると思います。



2024年10月29日火曜日

魔法使いになれなかった女の子の話~4話(一部レビュー)

<あらすじ>

魔法使いに憧れる天然少女クルミ=ミライと、代々魔法使いを輩出する名家の令嬢ユズ=エーデル。レットラン魔法学校に受験失敗し、「普通科一組」で魔法使いを目指すことに。

<レビュー>

独特な作画が特徴の青春魔法学園ファンタジーです。幼少期に魔女に憧れた主人公が魔法学校にまさかの受験失敗するところから始まります。

この世界には「古代魔法」と「現代魔法」の2つがあり、古代魔法は魔法のペンで魔法陣を描き、現代魔法は手帳に記憶させて発動します。クルミは現代魔法の授業を受ける予定でしたが、普通科に進むことになり、古代魔法を学ぶことになります。

各話で謎の組織による妨害が発生し、クルミが対処しようとするも失敗し、先生が助けに来る展開が続いていました。しかし、4話でその先生がいなくなり、今後の展開が非常に気になります。

深夜帯の番組ですが、魔法少女アニメのような構成で、1話ごとにテーマがあり、バトルもあり、Bパートで綺麗に完結するテンプレート型のシナリオになっています。これにより、複雑な設定や伏線があっても視聴者に情報を理解させやすい構成になっており、非常に良い方式だと感じました。

主人公は魔法をうまく使えないながらも、その中でセンスの高さを見せる描写があり、ヒロインとしての特別感がしっかり伝わります。成長を描く作品は個人的にも好みですし、この作品もその期待に応えてくれそうです。

唯一気になるのが作画のタッチです。「おそ松さん」のような色使いで、フィルター越しに見ているような違和感があり、これが視聴者に受け入れられるかどうか心配です。しかし、1話でも見てもらえれば、その魅力が伝わる作品だと思います。この機会にぜひ視聴してみてはいかがでしょうか。




2024年10月27日日曜日

パーティーから追放されたその治癒師、実は最強につき~3話(一部レビュー)

<あらすじ>

世に数多ある迷宮都市の1つ、マータット。

そこに〝無能〟と呼ばれる男がいた。名はラウスト。職業、治癒師。

ある日、ラウストの前に1人の少女があらわれた。名はナルセーナ。職業、武闘家。

ナルセーナはとあるパーティーから追放されたばかりのラウストに言った。

「お兄さん、私とパーティーを組みませんか?」


<レビュー>

追放系異世界ファンタジーです。治癒師としては強くない主人公が、名のあるパーティーから追放されるところから始まります。


この作品の序盤の魅力は2つです。


1つは底の見えない主人公の強さです。治癒師としては中途半端ですが、盗賊のようなトラップ看破や軽戦士のように前衛で戦うこともできます。そのどれもが並の冒険者以上の実力を持ち、活躍を見ているとワクワクが止まらない楽しさがあります。


もう1つは丁寧に描かれる「追放した側」のパーティーの状況です。この手の作品では追放した側を勧善懲悪の悪役として描くことが多いですが、この作品では憎めない冒険者たちという視点で描かれています。主人公である治癒師を追放し、新たに実力のある専門的な治癒師を勧誘して強敵と戦う中で、主人公のマルチな実力に気づいて手のひらを返して再び勧誘するも断られてしまうなど、苦戦している様子が描かれています。


追放された主人公を引き立てるための存在ではありますが、モブキャラとして描かれず、パーティーメンバーそれぞれの個性がしっかりと表現されており、どこか応援したくなる気持ちと、失敗して後悔してほしい気持ちが視聴者の中で交差する部分も魅力です。


3話では新たな戦士が加入し、冒険を続ける彼らの今後が気になります。一方、主人公側でも新たに仲間となった武闘家の少女が主人公に恋心を抱くのですが、主人公はまったく気づかず、典型的な鈍感な恋愛アニメの主人公のような描写がされており、この関係性の進展も気になります。


2つの魅力を軸に展開されるシナリオは視聴者の興味を常に引き付け、一度見始めると止まらなくなる作品です。ぜひ、次回4話からでも視聴してみてはいかがでしょうか!




2024年10月24日木曜日

ありふれた職業で世界最強 season3(初見レビュー)

<あらすじ>

神の使徒ノイントを撃破し、魔人族による王都侵攻を退けたハジメたち。次なる冒険の前に、ハイリヒ王国への助力を求め、王女リリアーナを帝都へ送り届けることになります。“最強”異世界ファンタジーの新たな幕開けです。


<レビュー>

『ありふれた職業で世界最強』の第3期が開幕しました。第1~2期のあらすじを、3期1話の冒頭で手短にまとめているので、過去作を視聴していない方でも楽しめる構成が特徴です。最近は前期の内容を視聴済み前提で進行するアニメが多い中、このように振り返りを入れてくれるのは珍しいですね。


振り返りの後には、主人公をはじめとするキャラクターたちが、それぞれの特徴や性格を表すようなセリフや行動を見せるシーンもあります。このBパートがあることで、3期から視聴を始めた方にもスムーズに世界観やキャラクターに入り込める丁寧な演出が施されています。


第1話は、振り返りとキャラクターの紹介がメインで進行しますが、次の話へ向けた伏線も既に登場しています。具体的には、フェアベルゲンが帝国に侵攻され、シアの父であるカムが帝国に囚われているという情報が明らかになります。仲間を助けることを重んじる主人公ハジメは、大迷宮の攻略を一時中断して、シアの父を救うために帝国に向かう決断をします。


ハジメの物語は、不遇な「錬成師」として召喚され、生き残るために戦い続け、力をつけてきた姿が描かれてきました。第2期終盤では、彼のスキル「錬成師」を拡大解釈し、ほとんど何でも作れるチート級の能力者となり、ヒロインのユエやシアと共に異世界を駆け回る姿が特徴的でした。


航空機を製造し、大型ライフルを装備しているハジメはもはや完全に「強者」の風貌です。そんな彼が帝国に向かうわけですから、果たして帝国が無事で済むのか──その点も含め、今後の展開に期待したい作品です。


キャラクターたちの成長が感じられ、物語のスケールもさらに大きくなってきた『ありふれた職業で世界最強』第3期。帝国救出編がどのような結末を迎えるのか、期待が高まります。




2024年10月22日火曜日

転生貴族、鑑定スキルで成り上がる 第2期~3話(一部レビュー)

<あらすじ>

人の能力やステータスを見抜く“鑑定スキル”を持って異世界に転生したアルス・ローベント。世に隠れた「逸材」を見出し領地を強くしていくアルスの国は、クラン・サレマキアとバサマーク・サレマキアによるミーシアン州次期総督の座を巡る争いが激化していく。ついにアルスはクラン陣営として初陣へ向かうことに——。


<レビュー>

『転生貴族、鑑定スキルで成り上がる』の第2期では、1期で収集した人材をどのように活用するかに焦点が当たっています。1期でのアルスは、有能な父親に支えられつつ人材育成と自己鍛錬に注力していましたが、2期では父親の死により、正式に領主としての役割を担うことになります。そのため、1期で集めた仲間を使いこなして領地を強化し、周辺領国との協力関係を築いていくことが重要なテーマです。


1期でのアルスの立場は、主に「仲間を集める側」で、彼が領地内の人々に仲間になるよう頼むという形でした。しかし2期では、関係性が対等か、アルスの方が立場が下であることが多く、周辺領主や敵対国との交渉において「仲間の力が必要」という状況が一層強調されています。この変化がストーリーの納得感を増し、視聴者にとっても感情移入しやすい展開となっています。


新キャラクターとして登場する総督の息子など、身分の違いから家臣にはできない人物もいる点が興味深いです。アルスはこれらの人物にも良い影響を与え、人望を集めていく過程が描かれており、視聴者は主人公の人間的魅力を再認識することができます。


3話では早くも初陣が始まり、アルスが最も苦手とする「戦」という場面に立たされています。1期で集めた仲間は戦闘や戦術に優れた人材が多く、彼らがどのように活躍し、アルスを支えるのかが見どころとなっています。また、主人公自身が脇役たちの活躍で影が薄くならないように、物語や演出がどのように工夫されるのかも注目ポイントです。


今後の展開では、アルスが領地の維持と発展にどのように取り組んでいくのか、彼のリーダーシップが試されるシーンが増えていくことが期待されます。各キャラクターがどのように成長し、アルスとともに国を支える姿を描くことで、より立体的で深みのある物語になっていくのではないでしょうか。




2024年10月20日日曜日

ひとりぼっちの異世界攻略~3話(一部レビュー)

<あらすじ>

高校生活を“ぼっち”で過ごしていた遥は、授業中に突然クラスメイトと共に異世界召喚に巻き込まれてしまう。神様の逆ギレで残ったバッドスキルを全て押し付けられた遥は、スキル『ぼっち』のせいで異世界でも孤独に冒険することに…。


<レビュー>

この作品は異世界転移系のファンタジーで、転移時に選べるはずのスキルが主人公には残り物すべて押し付けられたという設定がユニークです。登場するスキルは名前だけでは分からないような万能なものも含まれており、主人公はそれらを駆使してサバイバル生活を続けています。


特に「ぼっち」というスキルは面白い設定で、パーティーを組みにくいという効果があるものの、絶対に組めないわけではありません。一時的にクラスメイトと一緒に冒険することもあり、ぼっち設定とハーレム状態の両方が存在していて、どのようにバランスが取られていくのか興味深いところです。


シナリオとしては、クラス全員で異世界に転移しましたが、王城や町中ではなく、サバイバルが必要な森に放り出されたという過酷な状況から始まります。そのため一部の男子生徒が暴徒化し、女子たちは身を守りながら集団で行動する中、主人公と合流することに。


主人公は「梱包」や「使役」など、独特なスキルを持っており、一人でも生活に困らない強さを持っていますが、女子たちは主人公のサポートがないとかなり厳しい状況です。そのため、この冒険が続く限り、主人公の周りには賑やかな仲間がいることが予想されます。


異世界転移系としては王道の展開が多いものの、スキル設定やキャラクター同士の関係性に面白さがあり、既視感を持ちつつも飽きずに楽しめる内容となっています。特に、主人公が孤独を好みながらも周囲の助けを必要とする場面や、女子との関係の変化が物語の展開に深みを与えている印象です。


また、作画も可愛らしく、キャラクターデザインが魅力的なので視覚的な楽しさもあります。不良たちの暴徒化など、シリアスな展開が続く中で、クラス全員の女子を守りながら町を目指すというミッションが次の焦点となり、次の展開が楽しみな作品です。




2024年10月17日木曜日

最凶の支援職【話術士】である俺は世界最強クランを従える(初見レビュー)

<あらすじ>

不滅の悪鬼オーバーデスと呼ばれた英雄を祖父に持つ少年ノエル。彼が選ばれた職能ジョブは、最弱と評される支援職【話術士】だった。しかし、祖父の遺志を継ぎ、仲間を集めて最強の組織クランを創ろうと奮闘する物語です。


<レビュー>

本作は劣化スキルを持つ主人公の異世界冒険モノです。序盤の1話から2話で信頼していたパーティーメンバーに裏切られ、預けていた資金を横領されるという展開がありました。その結果、横領したメンバー2人は脱退し、主人公は逆追放状態に陥ります。


本作のシナリオの大きな分岐点で、一般的な異世界アニメの「のんびり系」であれば、横領した二人を見逃して主人公の器の大きさを見せるシーンが展開されるかもしれません。しかし、ここでは「復讐系」を選んでおり、主人公は裏切り者を徹底的に追い詰める冷酷さを見せます。懸賞金をかけて捜索し、男性の方は瀕死になるまで殴り、女性も共にマフィアに奴隷として売り渡すという徹底的な仕打ちを見せました。


このシーンでの特筆すべき点は、唯一の女性メンバーが仲間に命乞いする場面です。助けてもらえないと分かると、猫を被っていた女性が本性をむき出しにして罵倒するのですが、この瞬間の声優さんの演技が非常に優れていました。猫を被っていた女性が一瞬で本性を見せた際の、声の切り替えや感情の乗せ方が素晴らしく、このシーンの印象を強烈に残すことに成功しています。


まだ2話までしか視聴していませんが、今期のアニメの中でも期待が持てそうな作品です。主人公の冷酷さが際立つ「復讐系」のストーリーは、王道異世界冒険に対して新たな風を吹き込んでおり、今後の展開に大いに期待しています!




2024年10月15日火曜日

活動レポート 2024年9月

管理人の緑茶です。こんばんは!

今回は先月の活動レポートとなります。


【実績】

作家関連のお仕事は……ゼロ(ZERO!)

今月も安定のゼロ!(ZERO!)でした。


【雑感】

『レビューの話題』------------------

アニメの最終回と秋アニメのレビューを中心に行いました。最終回のレビューは作品全体の総括になるため、率直な感想を書くよう心がけていますが、結果的にあまりポジティブではない内容になることもあり、表現を工夫したり調整するのに時間を使いました。読者の方々にどう受け取られたか、少し気になるところです。


『DQXの話題』-------------------

ここ最近はサブキャラの福引を1日1キャラずつ消化する日々でした。コインボスの発表もありましたが、福引券が溜まってきたものの、DQXではログイン時間が長いキャラや福引券をたくさん持っているキャラほど当たりにくいという気がしています。まあ、ボチボチ進めていく感じです。


『YouTubeの話題』-----------

ある動画(現在は削除済み)で、YouTuberが税金や保険料の負担について話していました。特に法人化したYouTuberは、自分の分だけでなく撮影スタッフを含めた全社員分の社会保険料の半分を支払う義務が発生し、再生数が下がると普通に赤字に転落してしまうとのことでした。いっそのこと、税金の安い国に移住してそこで配信するか、などと考えているとも言っていました。


『その他の話題』-------------------

Nサークルの話題です。24時間ゲーム制作企画に参加する予定でしたが、肝心のニックさんが不参加となり、残りのメンバーで話し合った結果、リーダー不在での制作は難しいという結論に至りました。サークルのリーダーはディレクター的なポジションも兼ねており、作品の水準を保つための判断や各メンバーの作業の良し悪しを決める役割が必要であるため、今回は空中分解を避けられませんでした。少し残念です。


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 以上で今回の活動レポートは終わりです。

 それでは長文お付き合いありがとうございました!

 今月も引き続き更新しますのでズズズイッとよろしくお願いします!!


2024年10月10日木曜日

歴史に残る悪女になるぞ 初見レビュー

<あらすじ>(一部引用)

ヒロインにありがちな「いい子ちゃん」な発言が大嫌いだった私が転生したのは、大好きな乙女ゲームの悪役令嬢、アリシア。念願かなって転生したからには、歴史に残る世界一の悪女になってやる!


<レビュー>

主人公が異世界に転生し、「悪女」になるために努力を重ねる様子を描いた物語です。主人公は悪役を演じようとしますが、その行動が周囲には聖女のように映ってしまい、悪女になりきれないところが面白いポイントです。


例えば、貧しい村の話を聞いたら直接足を運んで現実を見たり、剣術に劣ると感じれば一心不乱に鍛錬を重ねる姿勢が描かれています。結果として、主人公はその活力と熱意で王様の目に留まり、悪女ルートではなく「聖女ルート」にはまってしまう展開がとてもユニークです。


作画や展開は王道で、まさに「聖女系アニメ」という印象を受けます。物語の流れが読める部分もありますが、聖女系が好きであれば楽しめる内容だと思います。主人公の行動が周囲に与える影響や、結果として悪女になりきれないもどかしさが、この作品の魅力です。


もし、聖女系アニメや努力型のヒロインが好きであれば、一度視聴してみる価値がある作品だと思います。




2024年10月8日火曜日

アニメ 「妻、小学生になる。」 初見レビュー

<あらすじ>(引用)

10年前に妻を亡くした愛妻家の新島圭介。そんな彼のもとに、突然現れた小学生の女の子、白石万理華は「私は他界した妻、貴恵だ」と名乗り…小学生の姿をした妻との不思議な生活が再び始まります。

<レビュー>
2022年にドラマで放送されていた作品のアニメ化です。ドラマ版を視聴済みなので、比較しながらレビューします。

1話の導入シーンで大きく違うのは、麻衣(圭介の娘)の反応です。ドラマ版では母親を名乗る万理華に対して非常に警戒心を抱いていましたが、アニメ版では母親しか知り得ない情報をすぐに話す万理華を「本物だ」と早々に受け入れます。この変更は、アニメとして情報量を抑えつつも圭介と貴恵の再会に集中した良い構成だと思います。アニメはドラマと比べて画面全体の情報量が限られているため、登場人物の心理描写を複雑にしすぎず、1話における大事なテーマである「再会」に絞ることが効果的に働いていました。

ドラマ版では、子役の演技力やベテラン俳優たちの演技がキャラクターを深く描写していましたが、アニメ版ではシンプルに視聴者に物語を伝えることに重点を置いています。これにより、1話の物語がより理解しやすくなり、シンプルながらも強い印象を残す作りになっていました。

また、守屋(圭介の職場の同僚)の設定もシンプルに変更されています。ドラマ版では昇進に悩むキャリアウーマンとして描かれていましたが、アニメではその複雑な描写がカットされており、視聴者が混乱しないようなシンプルな構成になっています。どちらが原作に忠実かはわかりませんが、1話として情報を抑えた演出が良い判断だったと思います。

全体的に、圭介が小学生である万理華に「妻」と呼びかけるシーンの異様さと温かさがしっかりと描かれており、この奇妙で温かい関係に興味を惹かれました。主人公の感情の葛藤や小学生の姿をした妻との再会による心の変化が丁寧に描写されているため、2話以降も気になる作品です。

本作は「再会」というテーマをシンプルに描きつつも、登場人物の関係性にユニークな視点を持ち込んだ感動的な作品として仕上がっており、今後の展開に期待したいです。




2024年10月7日月曜日

VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた (終) レビュー

<あらすじ>(引用)

数々の華やかなVTuberが所属する大手運営会社ライブオン。清楚系VTuberとして活動している心音淡雪は、ある日、配信を切り忘れたことから大きな騒動に。しかし、そのギャップが逆に注目を集め、大人気VTuberへと成長していくサクセスストーリーです。


<レビュー>

VTuberとしての「配信切り忘れ」から始まる主人公の成功物語。タイトル通り、1話で配信を切り忘れたシーンが最も面白く、そこから段々とインパクトが弱くなってしまったアニメでした。


その理由として、キャラクターたちの内面描写が薄く、共感できるエピソードが少ない点が挙げられます。VTuberらしくキャラ設定自体はわかりやすく記号化されているものの、登場人物の内面が描かれず、感情移入がしづらい作りになっているのが残念です。そのため、視聴していて「TVで配信を見ているだけ」のような、どこか冷めた印象を受けてしまうことがあります。


VTuber好きな方にはVTuberにありがちな「あるある」ネタが仕込まれているので楽しめる部分もあるかもしれませんが、VTuber文化にあまり詳しくない人にとっては理解しづらく、楽しさを共有するのが難しい構成だったように思います。


さらに、VTuberの「姿」と配信者の「中の人」の区別が曖昧で、どのセリフがVTuberとしての発言なのか、どのセリフが中の人としての発言なのかがわかりにくいため、この点も視聴者に混乱を与えやすく、敷居を上げてしまった要因の一つでしょう。


しかし、VTuberという要素を取り除けば、普通の美少女キャラたちの日常系アニメとしては悪くない出来です。作画もかわいらしく、キャラクターの特徴も分かりやすく設定されています。1話のインパクトが強かったため、期待値との差異で離れてしまった視聴者もいるでしょうが、日常系アニメとして楽しめば、可愛らしいキャラたちのふれあいが心地よく、良い作品だと感じられるかもしれません。


全体として、VTuberに関心がある方や、VTuberという要素が好きな方には楽しめるアニメだと思いますが、それ以外の視聴者にはやや物足りない部分が多かったのも事実です。それでも、日常系アニメとして軽く楽しむつもりで視聴すれば良いかもしれません。




2024年10月3日木曜日

逃げ上手の若君(終)レビュー

<あらすじ>(引用)

少年は逃げて英雄となる―――。鎌倉幕府滅亡から始まる北条時行の物語。


<レビュー>

今期の注目作品として、主人公・時行の魅力を最大限に引き出した素晴らしい作品でした。シナリオ、作画、音楽のどれも高いクオリティで、視聴者を引き込む力が強く、特に深夜アニメならではの残酷な描写が、善良な時行の行動と対比して非常に効果的でした。残虐表現が物語の構成に巧みに組み込まれており、感情移入しやすいキャラクター描写が見事です。


特筆すべきは、瘴奸(しょうかん)との戦闘シーンです。敵役でありながら、彼が悪党になった背景が描かれ、彼にも共感してしまう複雑な感情が湧いてくるほど、キャラクターの深みがしっかりと描かれていました。瘴奸のような初老の男性キャラクターを魅力的に描くのは難しいですが、この作品では自然にそれを成し遂げているのが印象的です。


また、逃げるだけではなく、戦うシーンも迫力満点でした。アクションシーンでは立体的な戦闘描写が効果的に使われ、ダイナミックな展開に目を奪われます。戦闘のテンポが良く、視聴者を飽きさせない工夫が詰まっています。


一方で、シナリオとしては川中島の戦いで物語が終了し、北条家再興や鎌倉奪還は描かれなかったのが残念です。原作ストックがまだ残っているため、2期でのさらなる展開に期待が高まります。


(おまけ)

文章の中に書くスペースがなかったので、外出しで追記します。

本作は各キャラクターが魅力的に描かれているわけですが、女性や子供だけではなく、男性、しかもいわゆる「おじさん」もしっかり魅力的に描かれているところが素晴らしいと感じました。ビジュアル的に優位性もなく、子供のような分かりやすい属性特性もない大人の男性をここまでうまく描き分けて魅力的に見せてきた作品は数少ないと思います。




2024年10月2日水曜日

休載のお知らせ

本日はただいま帰宅しました。

大変申し訳ございませんが、本日は休載となります。

アニメの最終回のレビューを準備していますので、しっかりと執筆時間をちょうだいしたいと思います。


明日、10/3(木曜日)には公開しますので、しばらくお待ちください!