<あらすじ>
アラサーの主人公が、気づかぬうちに超絶な戦闘力を身につけ、エリート冒険者たちを次々に倒していく痛快アクションコメディ。
<レビュー>
本作は「おじさん」というコンセプトですが、主人公は32歳と少し若めで、見た目と実力のギャップを楽しむ作品ではありません。超常的な戦闘力を持つ主人公が、敵を一蹴していく前半はシンプルで爽快。特に序盤は、悪役を簡単に倒す痛快さが際立ち、対象視聴者層が広く、子供でも楽しめる内容になっています。
しかし、8話からはコメディ要素が残りつつも、登場人物のバックストーリーや心情に焦点を当てた、シリアスな方向にシフトしていきます。この転換は大人には興味深く、脇役たちにも深みが加わって楽しめる展開になりましたが、単純なアクションや笑いを求めていたお子様層には少し難しくなり、離脱する人もいたかもしれません。
特に最終回では、師弟の真剣勝負が描かれ、大人にとっては感動的な盛り上がりがありますが、テーマの深さを理解しづらい子供には単に仲間同士が殴り合っているだけに見え、少し不完全燃焼に感じた可能性があります。
作品全体の流れを考えると、シリアスな方向に早めに舵を切り、視聴者をその方向に誘導する構成があれば、最終回への期待感をより高めることができたかもしれません。とはいえ、大人目線で見れば十分に楽しめる良作で、キャラクターの成長や戦闘シーンがしっかり描かれており、満足度の高い作品です。
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