<あらすじ>
アインズは悩んでいた。
アインズ・ウール・ゴウン魔導国の王として、この国をどのように導くのか。
一方、突如できた魔導国に戸惑う諸国の支配者たちも各々に対抗策を講じていた。
果たしてアインズは各国の謀略を阻み、自身の理想郷を作ることができるのか。
<レビュー>
オーバーロード王国編も終盤になりました。ここまでかなり駆け足だった本アニメですが、このシナリオは非常に丁寧に描写されています。
そのせいか、最新10話ではエンディングがなくなってしまいました。
さてシナリオですが、ここまでは王国側にカメラを置いて視聴者が王国に感情移入するようなシナリオでした。おそらく視聴者の何割かは9話時点で「アインズ様少しやり過ぎ・・・」と感じていたことでしょう。
その瞬間にニグレドが「アインズ様。この辺でやめてください」と視聴者の声を代弁するのです。これには鳥肌が立ちました。ここで視聴者思うであろうマイナスな気持ちをを、ニグレドが代弁することで見事にガス抜きしているのです。
如何に作者が読者の感情を読みながら各品を書いているのかが良くわかります。読者の気持ちを理解して読者が求めるものを読者が求めるタイミングで出す。
これが出来る作者だからこそオーバーロードは人気作品となっているのだろうと思います。
さらに10話。まだまだ読者の気持ちは「王国より」なのですが、王国を思うザナック王子を細かな心情を紡ぐように描き、完全に読者がザナック王子に好印象を持ったところで、王国の貴族に反逆させることで、王国に傾いていた読者の気持ちをはがしました。
そして11話。これが正当化されてしまうのです。読者の感情を完璧にコントロールする作者。ものすごい実力だと思います。
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