こんばんわ!管理人の緑茶です。
8月13日~8月16日はお盆。ということで、先日の事ですが、NサークルのZOOM会議で怪談話大会を行いました。
しかし、怖い話をしていると、本当に集まってくるということで、途中までは怖いんだけど最終的に「オチ」を付けるというルールになりました。
簡単に言えば、最後は「なんだそれ!あはははは!」で終わる怖い話大会ですね。
創作期間が1日しか与えられず、そこまでクオリティは高くありませんでしたが、優勝作品だけダイジェストでご紹介します(なお、作者は私です)
ーーーー見つめる女ーーーー
早朝。混雑とまでは言えないくらいに程よく混雑した電車に私は乗っていた。
ドアの横に設置された手すりによりかかるように、流れる風景を眺めていると
ある駅を出発したころ、私は不思議な視線に気が付いた。
対面するドアの前に立っている若いワンピース姿の女が私をジッと見つめてのだ。
私が視線をそらしても、何も言わず、訴えるように私を見つめている。
私はふと、昨年のことを思い出した。ちょうどお盆前の暑い日に、ワンピースの女性がホームから転落したのを目撃したのだ。
彼女が落ちる瞬間、私は一瞬合った視線を今でも覚えている。
私に助けを求めるようなアノ視線。私は怖くなって場所を変えようと姿勢を変えた。
するとワンピースの女が私に声をかけた。
「いかないで・・・」「こっちへ来て・・・」
その震えた声に驚いた私は、勇気を出して女のもとへ歩み寄った。
すると女が耳元でこう囁いた
「スカートがドアに挟まってしまったの。恥ずかしいから引っ張って(涙)」
自分で引っ張れや!
と思ったが、丁度駅について電車が停車したこともあり、周囲に気づかれないようにスカートをドアからはずしてあげた。
すると、女はフワッと私の横をすり抜けて、一言「おおきに」と礼を言った。
私が「いえいえ」と振り返ると、そこに女はいなかった・・・。
なんと、恥ずかしさのあまり急いで電車を降りた彼女は電車とホームの隙間に落ちたのだ。
もちろんこの後無事に救出されたのだが、それはまた別のお話。
-完-
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