2017年9月3日日曜日

サクラクエスト 第21話『氷の町のピクシー』

就職試験に落ち続け就職浪人直前の主人公木春由乃。
学生時代にノリで登録したタレント事務所から仕事の依頼を受ける。
その仕事はなんと1年にも及ぶ村おこしの観光大使だった!
思わぬ大役に邁進する由乃の奮闘物語です。
 


アニメ公式ページは↓
 
 http://sakura-quest.com/
 
 
ネット配信は↓
 
 ニコニコ動画:http://ch.nicovideo.jp/sakura-quest
 Amazon プライムビデオ:(予定)
 
 
--- 2行で読む ここまでのあらすじ --- ※21話目
 
 ・しおりと真希は雪の中でヒッチハイクを試みるエリカに偶然出会う。
  エリカは東京に行きたいと駄々をこねるが何とか説得して寮で保護する
  ことになった。この騒動でしおりは間野山を出たいという価値観の違う
  エリカと正面から向きあうことになる。
  
 ・そのころ由乃と早苗は商店会を周り、みずち祭り復活への協力をお願いして
  いた。これまでの由乃達の頑張りも認められ、協力自体は簡単に承諾され
  る。だが、本屋の野毛から商店街の住人は当面の暮らしには困っておらず
  あまり、今の生活に満足していると言われ由乃の決意は揺らいでしまう。
 
  
--- レビュー ---
 
 
 SHIROBAKOでお馴染みのP.A.WORKSによるオリジナルアニメーション
 です。
 
 
 エリカ 前編です。
  
 喫茶店「Angelica」の長女、無愛想で思春期真っ最中のエリカちゃん回
 でした。
 
 俯瞰的に問題をみると、若者の田舎離れへの問題クローズアップ回という
 感じでしょうか。
 
 エリカの芝居がとてもリアルで印象的でした。

 その中でも車中でしおりに対して「私はこんな何もない町でただ年を取って
 いくなんて考えただけでもゾッとする」というシーン。
 
 このセリフがエリカの(広い意味では若者たちの)根本的な田舎離れの
 気持ちなんだと思いました。
 
 エリカにとっては間野山は隅々までよく知った狭い世界で、刺激のない
 閉鎖空間のような場所なのでしょう。その世界から見える東京は刺激にあふれ
 魅力的に見えるのでしょう。
 
 感覚的には「隣の芝は良く見える」ってやつですが、この場合は本当に
 隣の芝は色つやもいいというところですね。
 
 田舎には田舎の良さを見いだせないと辛いんだろうと思わせるシーンでした。
 
 本当は「栄えているかどうか」なんて些末なことで、住みやすい町であるか
 どうかが大切なんですが、東京に行った事がなければ比較することもできず
 若者は東京に出たがるのでしょうか。
   
 

--- 総括 ---
  
 作中ではついに2018年になりました。
 
 国王の最後の大仕事「みずち祭り」に向けて物語もクライマックスに入って
 来ました。
  
 エリカがサブヒロインにいますが、対極的な価値観を持つしおりの
 ターニングポイント回も兼ねているのかも知れません。
 
 その為なのか、しおりの方もエリカの言葉に心を揺さぶられ、自分と向き
 直すような描写が何度か描かれています。
 
 この描写の仕方が如何にも「しおり」らしいというか塩梅が良く、エリカの
 話を子供の我儘で終わらせずに主張を聞いて価値観の違いに戸惑い、自分に
 問い直すような繊細な表情やセリフが描かれています。
 
 この辺の描写や演技はサクラクエストの見どころの一つだと思いました。

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