<あらすじ>
人が人を殺してしまうとき、一体どんな気持ちでいたのかを、
しがない会社員、47歳の鳥栖哲雄は、
ふつふつと煮えていく死体を前に思っていた——。
愛する家族のため、“ただの弱いおじさん”は、
裏社会の猛者たちを相手に、
命と知力を賭けた闘いを始める!
<レビュー>
半グレ組織の延人を殺してしまった、主人公の哲雄。同じ半グレ組織の間島に目をつけられて拷問を受けるが、家族を守るために犯人は自分ではないと嘘をつき続ける。
自白しない哲雄に苛立つ間島は、哲雄を連れて証拠探しを始める。
バレたら即死の哲雄と、犯人を見つけられなければ責任を問われる間島。どちらも人生をかけた頭脳戦が見どころのアニメです。
ミステリーが好きな哲雄が、一般時にはない知識と行動力で逃げ切るのかと思わせて、頭の回転と勘の鋭い間島が哲雄を追い詰めていく緊迫のシナリオはアニメとは思えないリアリティです。
また、主人公の哲雄が知識は豊富ではあるモノの、体力的に劣っていたり、間が悪かったり、立てた作戦もある程度は運に任せになっており、完璧とは言えないところがシナリオの面白さをさらに向上させていると思います。
さらに、哲雄と間島が共に行動することで、哲雄やの妻を通して間島の過去やパーソナルな部分が明らかになり、一方的に被害者であるはずの哲雄視点で見ていても、視聴者に葛藤を与えてくれる構成も魅力的だと思います。
ギャグではなく、シリアスな路線での心理戦は視聴者に一定の葛藤と(主人公が負けてしまうのではないか?)という不安を与えることで深みが増しますので、本当によくできた作品だとおもいます。
少し気になる点としては、現状8話で原作4巻の内容なのです。現在19巻まで出ていますので、いいところで「続きは2期で!」とか「続きは原作で!」とか、最悪「続きは劇場で!」みたいなパターンになりそうなところですね。
とくに続きは劇場版なんてことであれば、30分×13話で6時間くらいのCMを見させられていたことになってしまいます。
よい作品なので、商売っ気を出しすぎず、2期なら2期、原作なら原作で構わないので、しっかりと続けて欲しいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿